天才ピアニストは愛しい彼女を奏でたい
俺は何も反応せずストレッチも終わったのでその場を離れようと立ち上がる。

「どーも」

いやいや話しかけてくんなよ。
腹立つなぁ。

「どーも」

一応返事をする。

「車、アストンマー◯ンだったりする?」

「…まぁ」

「カッコいいよな、あれ」

「君は何を?」

「エス◯レード」

SUVかよ。
そういえば、翠も言ってたな。
この男が乗ってるから?

「いいですね。それじゃお先に」

「それじゃ、また」

そう言って神楽丈慈はクスッと笑った。
またはねぇよ。
もうこの時間には来ない事にしよう。

そして駐車場に行けば、俺の車の側にホワイトのアメリカ製の大型高級SUVが止まっていた。

これね。

でっけぇ。
意外とギラギラさせてないんだな。

でも確かにカッコいい。

車に乗り込みエンジンをかけてマンションへと帰った。

買うならどのSUVにしようかなと考えながら。








< 86 / 311 >

この作品をシェア

pagetop