【完結】皇帝陛下の軍師寵姫
第4章
28 外出許可の条件
その日、皇帝陛下がお部屋にいらっしゃり、私は外出許可証について尋ねてみる事にした。
「あのぅ、皇帝陛下?」
「何だ?」
「が、が、が…」
「蛾?」
「違います、それは害虫にございます。」
ボケる皇帝陛下にツッコミを入れ、私は話を切り出した。
「先日、皇帝陛下とデートに参ったでしょう?」
「はぁ?
そのような事知らぬぞ!
誰と行ったのだ!?」
「ですから、陛下と!
ダンジョン・スレアに行ったではありませんか!?」
「あぁ…
アレ、デートなのか…?」
「とにかく!
その時に手に入れた稲の原種をエドルの街に植えたいのです!
それに、エーラの貿易も監督したいですし…!
それから、ルードラは私が復興させた街にございますし!」
「分かった、分かった!
外出許可証であろう!?」
「返してくださるのですか!?」
「じょ、じょ、条件があるがな…!」
「どんた、条件も飲みますわ!」
「言ったな!?
では、俺に口付け致せ…!」
「は…???」
「えぇい!
2度も言わすな!
口付けせよ、といっておるのだ。」
「いや、しかし…」
私は想定外の条件に焦る。
なぜいつもいつも口付けなのか!?
決闘でもした方がまだ気が楽だ!
「わ、わ、わかりました…
目をつぶってください…」
「そ、そ、そうか!
ほら、瞑ったぞ!」
私は意を決して陛下の唇に口を寄せた。
しかし、あと1センチが縮まらない!
ダメだ!
と思った瞬間、皇帝陛下が目を開き、私の腕を引き寄せた。
もちろん、その勢いで、私は皇帝陛下と口付ける。
「ンッ…」
軽く口付ければ良いだろうと思っていたが、皇帝陛下の舌は私の口の中に入って来た…!
「へぃか…っ…!
ンッ…」
離された時には、1分間は経っていた。
「あぁ…
美味であった…」
「な、な、何をされるのですかッッ!?
口の中に入るなど、あってはならぬ事ですわ…!」
「…は?
普通であろう?
何だ…?
した事が無いのか?」
「もうっ!
お帰りください!!!
顔も見たくありません!!!」
「そう、恥ずかしがるな。
どれ、俺がもっと教えてやろう!」
「どすけべ!
変態!
あほう!」
私は枕を陛下に投げつけ、さらには、本まで投げつけた。
「分かった、分かった!
初心な奴だ。
外出許可証は明日渡すゆえ、本城に取りにまいれ。」
そうして、皇帝陛下は逃げるように、しかし、スキップしながら帰って行った。
とんだどすけべ陛下だわ!
しかし、これで外出許可証が手に入った!?
のよね?
私は震える足から、崩れて、ベッドに横になった。
あんな口付けは初めてだった。
あんなとろけるような口付け…
な、な、なによ!
経験が無いからと馬鹿にして!
戦においては私の方が上なのに!!!
そんな変な対抗心を燃やしながら、眠りについたのだった。
「あのぅ、皇帝陛下?」
「何だ?」
「が、が、が…」
「蛾?」
「違います、それは害虫にございます。」
ボケる皇帝陛下にツッコミを入れ、私は話を切り出した。
「先日、皇帝陛下とデートに参ったでしょう?」
「はぁ?
そのような事知らぬぞ!
誰と行ったのだ!?」
「ですから、陛下と!
ダンジョン・スレアに行ったではありませんか!?」
「あぁ…
アレ、デートなのか…?」
「とにかく!
その時に手に入れた稲の原種をエドルの街に植えたいのです!
それに、エーラの貿易も監督したいですし…!
それから、ルードラは私が復興させた街にございますし!」
「分かった、分かった!
外出許可証であろう!?」
「返してくださるのですか!?」
「じょ、じょ、条件があるがな…!」
「どんた、条件も飲みますわ!」
「言ったな!?
では、俺に口付け致せ…!」
「は…???」
「えぇい!
2度も言わすな!
口付けせよ、といっておるのだ。」
「いや、しかし…」
私は想定外の条件に焦る。
なぜいつもいつも口付けなのか!?
決闘でもした方がまだ気が楽だ!
「わ、わ、わかりました…
目をつぶってください…」
「そ、そ、そうか!
ほら、瞑ったぞ!」
私は意を決して陛下の唇に口を寄せた。
しかし、あと1センチが縮まらない!
ダメだ!
と思った瞬間、皇帝陛下が目を開き、私の腕を引き寄せた。
もちろん、その勢いで、私は皇帝陛下と口付ける。
「ンッ…」
軽く口付ければ良いだろうと思っていたが、皇帝陛下の舌は私の口の中に入って来た…!
「へぃか…っ…!
ンッ…」
離された時には、1分間は経っていた。
「あぁ…
美味であった…」
「な、な、何をされるのですかッッ!?
口の中に入るなど、あってはならぬ事ですわ…!」
「…は?
普通であろう?
何だ…?
した事が無いのか?」
「もうっ!
お帰りください!!!
顔も見たくありません!!!」
「そう、恥ずかしがるな。
どれ、俺がもっと教えてやろう!」
「どすけべ!
変態!
あほう!」
私は枕を陛下に投げつけ、さらには、本まで投げつけた。
「分かった、分かった!
初心な奴だ。
外出許可証は明日渡すゆえ、本城に取りにまいれ。」
そうして、皇帝陛下は逃げるように、しかし、スキップしながら帰って行った。
とんだどすけべ陛下だわ!
しかし、これで外出許可証が手に入った!?
のよね?
私は震える足から、崩れて、ベッドに横になった。
あんな口付けは初めてだった。
あんなとろけるような口付け…
な、な、なによ!
経験が無いからと馬鹿にして!
戦においては私の方が上なのに!!!
そんな変な対抗心を燃やしながら、眠りについたのだった。