【完結】皇帝陛下の軍師寵姫
65 このままでは…
sideファウル
そして、ヤルガータ国との戦いが始まった。
ヤルガータのヤーマンの街付近での戦いとなり、戦況は硬直状態だった。
ヤルガータもエドババーバも一歩も引かない戦いが続いたのだ。
しかし、これは、長引けば長引くほど、エドババーバ軍にとっては不利であった。
なぜなら、戦いの地は敵領であり、敵は補給しやすいが、エドババーバ軍は補給するのにかなりの手間がかかるからだ。
「陛下。
このままでは不利かと存じます。」
「えぇい、そんな事は言われずとも分かっておるわ!
何か…
何か策があれば…!」
俺は焦っていた。
その時ラッセルが一歩前に出て俺に礼をした。
「なんだ、ラッセル?
何かいい案でもあるのか?」
「実は陛下。
騎鳥隊に辺りを偵察させたのでございます。」
「ふむ。
して?」
「すると、ここより北東に2キロ行った所に大きなダムがございました。」
ラッセルは続けた。
「ダム…か…」
俺はしばし考える。
「よし!
エドババーバ国より、至急水魔導師を集めよ!」
俺は言った。
♦︎♦︎♦︎
そして、三日後、水魔導師の団体が戦場に集うと、俺はある指示を出した。
ある指示とは?
そう、負けたフリをしての後退命令だ。
エドババーバの軍は俺の指示通り徐々に徐々に後退していく。
そして、ある地点にきた所で、水魔導師の一団を前に出した。
そう…!
ヤルガータ軍がおびき寄せられた地点、それはダムの下手だったのだ…!
水魔導師は一斉に呪文を唱えてダムを決壊させる。
これぞ、水攻めである。
敵軍は襲いくる濁流に飲まれ、その間に俺たちは高地から矢や槍、魔法を放ち続けた。
「勝った!
勝ったぞ!!!」
エドババーバの兵士達からも歓声が上がり始める。
そうして、騎鳥隊とラッセルと水魔導師の活躍により、見事エドババーバ軍はヤルガータ軍を破ったのだった。
これを、ヤーマンの水の戦いと言い、後世まで語り継がれることになった。
しかし、ヤルガータ軍の一部を倒したに過ぎず、今回の戦いではヤルガータを属国にする事は出来なかった。
とはいえ、勝利は勝利。
今宵は美味い酒で一杯やることにしよう。
そして、ヤルガータ国との戦いが始まった。
ヤルガータのヤーマンの街付近での戦いとなり、戦況は硬直状態だった。
ヤルガータもエドババーバも一歩も引かない戦いが続いたのだ。
しかし、これは、長引けば長引くほど、エドババーバ軍にとっては不利であった。
なぜなら、戦いの地は敵領であり、敵は補給しやすいが、エドババーバ軍は補給するのにかなりの手間がかかるからだ。
「陛下。
このままでは不利かと存じます。」
「えぇい、そんな事は言われずとも分かっておるわ!
何か…
何か策があれば…!」
俺は焦っていた。
その時ラッセルが一歩前に出て俺に礼をした。
「なんだ、ラッセル?
何かいい案でもあるのか?」
「実は陛下。
騎鳥隊に辺りを偵察させたのでございます。」
「ふむ。
して?」
「すると、ここより北東に2キロ行った所に大きなダムがございました。」
ラッセルは続けた。
「ダム…か…」
俺はしばし考える。
「よし!
エドババーバ国より、至急水魔導師を集めよ!」
俺は言った。
♦︎♦︎♦︎
そして、三日後、水魔導師の団体が戦場に集うと、俺はある指示を出した。
ある指示とは?
そう、負けたフリをしての後退命令だ。
エドババーバの軍は俺の指示通り徐々に徐々に後退していく。
そして、ある地点にきた所で、水魔導師の一団を前に出した。
そう…!
ヤルガータ軍がおびき寄せられた地点、それはダムの下手だったのだ…!
水魔導師は一斉に呪文を唱えてダムを決壊させる。
これぞ、水攻めである。
敵軍は襲いくる濁流に飲まれ、その間に俺たちは高地から矢や槍、魔法を放ち続けた。
「勝った!
勝ったぞ!!!」
エドババーバの兵士達からも歓声が上がり始める。
そうして、騎鳥隊とラッセルと水魔導師の活躍により、見事エドババーバ軍はヤルガータ軍を破ったのだった。
これを、ヤーマンの水の戦いと言い、後世まで語り継がれることになった。
しかし、ヤルガータ軍の一部を倒したに過ぎず、今回の戦いではヤルガータを属国にする事は出来なかった。
とはいえ、勝利は勝利。
今宵は美味い酒で一杯やることにしよう。