【完結】皇帝陛下の軍師寵姫
74 流行り病
どんな時代も流行り病というのはあるものだ。
その頃のエドババーバでは、結核が流行っていた。
しかし、王都にはまだ届いていないし、大丈夫だろう。
何となくそう思っていた。
しかし…
その日陛下の部屋に向かうと、イグナード様によって止められた。
「エティーナ様…
陛下は結核にかかってございます…
どうか、面会はお控えください…」
「そ、そ、そんな…!?
治るのですよね!?」
「幾人かの医師が治療にあたっていますが…
もしもの時はご覚悟ください…」
私はそのままどうやって部屋に帰ったかも分からなかった。
結核…
それはこの世界では死を意味する不治の病だったのだ。
嫌!
死なないで!
陛下!
私はまた陛下の部屋に向かった。
「ですから、エティーナ様、陛下にはお会いできません…
これは、陛下の意向でもあるのです。
エティーナ様を危険な目にあわせたく無いという。」
「死は覚悟の上にございます!
どうか、陛下の看病をさせてください!
私は、私は…
陛下を心より愛しております…!」
まさか自分からこんな言葉が出るとは思わなかった。
だけど、気づけばそう言っていた。
「全く困った方だ…
怒られるのは私なのですよ?
どうぞ、入ってください…」
イグナード様は私を部屋に通した。
陛下の枕元は血に濡れていた。
陛下…!
結核…
何かのドラマで確か特効薬が出来ていたはず…
私は前世の知識をフル動員する。
しかし、何が結核の特効薬になるのか、思い出せない。
確か、ペニリン?
いいえ、ペニシリンとか言った…
そう、青カビよ!
青カビだわ!!!
私はすぐに、青カビを集めさせ、合成魔導師に青カビのエキスとポーションを合成させて、ペニシリンポーションを作らせた。
「陛下…
飲んでください…!」
私は陛下を抱き起こし、ペニシリンポーションを飲ませる。
「エ、エ、エティーナ…
なぜここに…?」
「死ぬ時は一緒にございますから…」
私はそう言って陛下に優しく口付けた。
こうして、陛下は快方に向かい、結核の流行はペニシリンポーションによって収まった。
その頃のエドババーバでは、結核が流行っていた。
しかし、王都にはまだ届いていないし、大丈夫だろう。
何となくそう思っていた。
しかし…
その日陛下の部屋に向かうと、イグナード様によって止められた。
「エティーナ様…
陛下は結核にかかってございます…
どうか、面会はお控えください…」
「そ、そ、そんな…!?
治るのですよね!?」
「幾人かの医師が治療にあたっていますが…
もしもの時はご覚悟ください…」
私はそのままどうやって部屋に帰ったかも分からなかった。
結核…
それはこの世界では死を意味する不治の病だったのだ。
嫌!
死なないで!
陛下!
私はまた陛下の部屋に向かった。
「ですから、エティーナ様、陛下にはお会いできません…
これは、陛下の意向でもあるのです。
エティーナ様を危険な目にあわせたく無いという。」
「死は覚悟の上にございます!
どうか、陛下の看病をさせてください!
私は、私は…
陛下を心より愛しております…!」
まさか自分からこんな言葉が出るとは思わなかった。
だけど、気づけばそう言っていた。
「全く困った方だ…
怒られるのは私なのですよ?
どうぞ、入ってください…」
イグナード様は私を部屋に通した。
陛下の枕元は血に濡れていた。
陛下…!
結核…
何かのドラマで確か特効薬が出来ていたはず…
私は前世の知識をフル動員する。
しかし、何が結核の特効薬になるのか、思い出せない。
確か、ペニリン?
いいえ、ペニシリンとか言った…
そう、青カビよ!
青カビだわ!!!
私はすぐに、青カビを集めさせ、合成魔導師に青カビのエキスとポーションを合成させて、ペニシリンポーションを作らせた。
「陛下…
飲んでください…!」
私は陛下を抱き起こし、ペニシリンポーションを飲ませる。
「エ、エ、エティーナ…
なぜここに…?」
「死ぬ時は一緒にございますから…」
私はそう言って陛下に優しく口付けた。
こうして、陛下は快方に向かい、結核の流行はペニシリンポーションによって収まった。