【完結】皇帝陛下の軍師寵姫

78 最後の戦い

sideファウル

そして、スーベルシア軍はザルト島のザルトハック城に総攻撃をかけた。

しかし、これは完璧なエティーナの罠だった。

ザルトハック城はエドババーバの要などでは無い。
ここ1週間で急いで建てた偽の城だった。
そのため、内装など無いも同然で、外壁等もかなり脆かった。

だが、外から見れば立派な城に見える。

スーベルシア軍が徐々にザルトハック城に近づきつつある時、俺達エドババーバ軍は海賊を味方につけ、尚且つ自国の船を総動員して、水路を塞いだ。
そして、スーベルシア軍の船を燃やし尽くしていった。

もちろん、城はもぬけのからだ。

しかし、ここで危険なのはエティーナだった。

情報が偽物だとわかればエティーナは殺されるだろう。

俺はエティーナを探した。

おそらく追い詰められた敵は島の北西部に逃げ込むはずだ!

そして、俺はスーベルシア軍の残党を見つけた。

エティーナ!!!

彼女は戦炎のスキルで1人スーベルシア軍数人を相手に戦っていた。

俺は神風を巻き起こし、彼女の周りに防御壁を作った。

「ファウル…
信じ…
てた…わ…」

エティーナが気を失うのと、俺が抱きしめたのはほぼ同時だった。

「エティーナ!
もうそなたを離さない!」

そして、スーベルシア軍を追ってきたイグナードらが殲滅して、俺たちエドババーバ国は勝利した。

こうして、大陸はエドババーバ帝国として平定され、長きにわたる戦乱の世は終わりを告げたのだった。

俺とエティーナ?
それはもうラブラブだが、後日談があるかどうかは、作者次第だ。笑
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