【完結】こっそり料理してる事がバレて、ガイコツ王子と政略結婚させられました。あれれ?私の料理でふっくらされたら、普通にかっこいい???
15 負けられない戦い
sideシャルナーク
事件は無事に終わり、日常を取り戻したかに見えた。
だが、1つだけ変わった所がある。
それは、ローズリートがエレナの部屋をたまに訪れるようになった事だ。
ローズリートは、エレナの部屋に訪れると言っても、来るのは昼間辺りであり、来ても料理に舌鼓を打つか、くだらない世間話をしているか、そのどちらかだった。
しかし、俺としては嬉しく無い。
というか癪だ。
今まで独り占めしていたエレナを、何でお前が…!
俺の心は怒りでふつふつと煮えたぎっていた。
その日、本城でローズリートと出くわした。
俺は奴の真意を知るべく話しかけた。
「何ですか、兄さん?
てか、用も無いのに話しかけないでくれますか?
そんなに仲もよく無いのに。」
ローズリートは言う。
そうだ、俺とこいつは仲良く無いのだ。
俺は王の正妃の子供、対してローズリートは惻妃の子供だった。
しかも、歳は同じで俺の方が一ヶ月早く産まれた為、兄と呼ばざるを得なかった。
さらに、幼い頃から何かと比べられていた俺たちは、自然と仲が悪くなったのだ。
「いや…
エレナの部屋に行くのをやめてくれないか?
エレナは俺の妻だ。
他の男が入り浸りなのは楽しく無い。」
俺はキッパリと言った。
しかし、奴の返事はこうだった。
「妃と言っても正式な挙式はまだでしょうし…
それにね、エレナと寝ましたか?
いえ、答えは分かっています。
まだでしょうねぇ。
そりゃそうですよ。
だれだって、ガイコツとなんて寝たくも無いですからねぇ。」
「貴様っ!
兄に向かって!」
「幼い頃から、あなたを兄だと思った事はありませんよ。
一ヶ月の差で泣き寝入りしなくてはならなかった母と僕はどんなにか悔しかったか…
剣技でも魔法でも、学問でも比べられ、あなたは全て僕の上を行きましたね。
憎しみしかありませんでした。」
「…だからと言って!
エレナに手を出すつもりか!?
許さんぞ!」
「誰も手を出すとは言ってませんがね。
ガイコツと容姿端麗な僕を見れば、自然と彼女の中で答えが出るでしょう。
それだけです。
では、僕は忙しいので、失礼。
ガイコツさん。笑」
そう言ってローズリートは不敵な笑みをたたえて去っていった。
なんて奴だ…
そして、どうして俺はガイコツなんだ…!?
奴の話は嘘では無かった。
俺は全ての項目でローズリートを上回った。
だが、年頃になるに連れ、外見という項目が加算された。
その項目では、俺はどうあがいてもローズリートに及ばなかった。
エレナは…!
エレナだけは渡しはし無い…!
俺はローズリートとまたもや戦わなくてはならなくなった。
負けられない戦いを。
事件は無事に終わり、日常を取り戻したかに見えた。
だが、1つだけ変わった所がある。
それは、ローズリートがエレナの部屋をたまに訪れるようになった事だ。
ローズリートは、エレナの部屋に訪れると言っても、来るのは昼間辺りであり、来ても料理に舌鼓を打つか、くだらない世間話をしているか、そのどちらかだった。
しかし、俺としては嬉しく無い。
というか癪だ。
今まで独り占めしていたエレナを、何でお前が…!
俺の心は怒りでふつふつと煮えたぎっていた。
その日、本城でローズリートと出くわした。
俺は奴の真意を知るべく話しかけた。
「何ですか、兄さん?
てか、用も無いのに話しかけないでくれますか?
そんなに仲もよく無いのに。」
ローズリートは言う。
そうだ、俺とこいつは仲良く無いのだ。
俺は王の正妃の子供、対してローズリートは惻妃の子供だった。
しかも、歳は同じで俺の方が一ヶ月早く産まれた為、兄と呼ばざるを得なかった。
さらに、幼い頃から何かと比べられていた俺たちは、自然と仲が悪くなったのだ。
「いや…
エレナの部屋に行くのをやめてくれないか?
エレナは俺の妻だ。
他の男が入り浸りなのは楽しく無い。」
俺はキッパリと言った。
しかし、奴の返事はこうだった。
「妃と言っても正式な挙式はまだでしょうし…
それにね、エレナと寝ましたか?
いえ、答えは分かっています。
まだでしょうねぇ。
そりゃそうですよ。
だれだって、ガイコツとなんて寝たくも無いですからねぇ。」
「貴様っ!
兄に向かって!」
「幼い頃から、あなたを兄だと思った事はありませんよ。
一ヶ月の差で泣き寝入りしなくてはならなかった母と僕はどんなにか悔しかったか…
剣技でも魔法でも、学問でも比べられ、あなたは全て僕の上を行きましたね。
憎しみしかありませんでした。」
「…だからと言って!
エレナに手を出すつもりか!?
許さんぞ!」
「誰も手を出すとは言ってませんがね。
ガイコツと容姿端麗な僕を見れば、自然と彼女の中で答えが出るでしょう。
それだけです。
では、僕は忙しいので、失礼。
ガイコツさん。笑」
そう言ってローズリートは不敵な笑みをたたえて去っていった。
なんて奴だ…
そして、どうして俺はガイコツなんだ…!?
奴の話は嘘では無かった。
俺は全ての項目でローズリートを上回った。
だが、年頃になるに連れ、外見という項目が加算された。
その項目では、俺はどうあがいてもローズリートに及ばなかった。
エレナは…!
エレナだけは渡しはし無い…!
俺はローズリートとまたもや戦わなくてはならなくなった。
負けられない戦いを。