最強魔導士様に嫁ぎました

15 魔の森リザンヌ

sideシェリエ

私はその日夕飯も要らないと言い、眠ってしまった。
疲れていたのだと思う。
精神的にも肉体的にも。

魔沸点…
あるならば、いっそ超えてしまえば…

そんなことも思わなくはなかったが、いつの間にか眠りについて居た。

♦︎

翌朝、すっかり気分も良くなり、リビングに向かうと、旦那様が珍しく冒険服に着替えて居た。

「お、おはよう…ございます…」

「あぁ、シェリエ、おはよう。」

「どこに行かれるのですか?」

「ちょっとな。
ダンジョンに調査に。」

ロロドロア様はそれだけ答えて、りんごを齧った。

「…私も一緒に行っても構いませんか?」

「あぁ…って、良いわけ無いだろ!」

「あら、ダンジョンでしたら、修行がてらよく行きましたもの。
この屋敷に一人で居るのは気が滅入りますわ。」

私は言う。

「だ、だ、だからといって女を連れて調査など…」

「あーら、偏見ですわ。
その辺の男よりも自信がありますもの!
待ってて!
着替えてくるから!」

私はキラキラした眼差しで言った。

ロロドロア様はたじろいでいる。

そして、ぶつぶつ文句を言われながら、ダンジョンに行く事になった。

魔の森リザンヌ…
魔属性のモンスターが出るので有名で、強さとしてはEランクほど。(S〜Fランクまである)
取り立てて危険というわけでは無いし、私の記録はBランクなので、余裕とも言えるだろう。

「でも、魔の森リザンヌに一体何の調査ですの?」

私は魔〜ライオンに炎球を浴びせながら尋ねる。

「最近、妙な事件が起こっている…」

「…と言うと?」
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