【完結】最強魔導士様に嫁ぎました

44 眠れぬ夜

sideシェリエ

3秒じゃありませんでしたわっ…!

私は眠れぬ夜を過ごしていた。

彼との口づけは、長く…甘く…

これは…《《恋》》…なのでしょうか…?

私には今だに自分の気持ちが分からなかった。

♦︎

いつの間にか眠りについて、翌日昼頃に目が覚めると、ロロドロア様はもうすでに居なかった。

そう…よね…

お仕事…だものね…

もう王都の事件なんて、どうでも良かった。

この気持ちを確かめたい。
彼にもっと甘えて、甘い言葉を囁かれて、体温を感じて…

ダメですわ!

これってやっぱり恋なんじゃないでしょうか!?

ロロドロア様に恋…

別に悪い事じゃありませんわよね。
私たち夫婦ですし。
妻が夫に恋をしても問題ありませんわ。

ただ…、私がそう言う気持ちだって事は伝わってます…のよね?

だって、あんなに熱いキスしたんですもの。

きっと、言わなくても、大丈夫…?よね?

ぼーっとしてたら、15時頃になってしまった!
買い物に行かなくちゃ!

えーと、食料と…

私は馬車を呼び王都の中心地に向かった。

買い物をしていると…

「副団長さん!」

そう呼び止められた。

「あ、あら、行方不明の娘さんのお父様ね…!」

以前事情聴取した攫われた娘さんの父親だった。

「娘が…
娘が、一昨日戻ってきたんです!
ありがとうございました!」

「まぁ!
それは良かったわ!

娘さんはお変わりなくて?」

「えぇ、元気ですよ。
ただ…」

「ただ?」

私は聞き返す。

「なんだか、魔力が少し増えたようだ、と申しておりました。
まぁ、でも、外傷は無いし、問題無いでしょうけども。」

「そう…
魔力…が…」

「あ、私は用事があるので、これで!
副団長さんもお仕事頑張ってください!」

その父親は去っていった。

うーん、やはり事件にも興味は、ある。
またしても、私の悪い癖が出ようとしていた。
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