【完結】最強魔導士様に嫁ぎました

48 快晴の結婚式

sideシェリエ

私は行方不明者に起こった不幸な出来事など知る由もなく、結婚式の日まであっという間に過ぎていった。

その日エドヴァ城の控室で、私はウェディングドレスに身を包んで、ヘアとメイクをしてもらっていた。

まだ、実感は湧かないけれど、今日からセクティス夫人なのだ。

用意ができ、挙式をする教会に向かった。
たくさんの人々が参列する中、ヴァージンロードを私は魔導士団・団長のゼンスさんにエスコートされ歩いた。

空は快晴で、雲一つ無く、太陽の光が柔らかに降り注いでいた。

私はゼンスさんから、ロロドロア様の元へ。

彼は今までに見た事も無いくらい白の正装が似合っていた。
美しい、という文字を人間にすれば、きっとロロドロア様になるだろう。

私たちは晴天の元愛を誓い合い…

そして、口づけた…

挙式は花びらのシャワーロードで終わり、いよいよエドヴァ城での披露宴舞踏会となった。

舞踏会なんて…

以前はあんなにやっていたのに…

久しぶりだわ。

だけど、私はそれよりも、早くロロドロア様と2人になりたくて…
いいえ、披露宴舞踏会も楽しまなくては…

そう思い直し舞踏会会場に向かった。

そこには、私たちを祝福する人々がもちろん居たが…
招かれざる客が居たのだ…

サラナ…!

なぜ、ここに…!?

派手なショッキングピンクの豪勢なドレスを着た彼女には、披露宴客のドレスコードなど関係無いようだ。

「あぁら、お姉様ぁ!
素敵な結婚式ですことぉ!

どうせね、親族の出席者も居ないだろう、と思ってわざわざ出てきましたのよ。ほほほっ!」

サラナはわざとらしく笑った。

顔を顰めるロロドロア様。
こわばる私。

「それはご心配ありがとう。
でも、必要無い心配でしたわ。
こんなにもたくさんの人が祝ってくれるのですもの。」

私は言い返す。

ざわつく披露宴のお客様達。

その時…!
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