【完結】最強魔導士様に嫁ぎました
54 黙祷
sideロロドロア
魔沸点に達した化け物がそこには居た。
モンスターの血が入り混じっているからだろう。
身体は毛むくじゃらで、鋭い爪と牙が生え、およそ人間の外見はして居なかった。
その者は怒り狂い俺たちに突進して来た。
キリアヌスが剣で右肩を斬りつける。
が、浅い…!
「悪いな…
君が悪いんじゃ無い。
だが、殺さねばならん。
誘拐したやつを恨んでくれ。」
俺はそう言うと、氷の剣を伸ばし、その者の心臓を貫いた。
その者は人間の姿に戻り、安らかな表情で死んでいった。
まだ、20代の若い娘さんだった。
「安らかに…」
俺は黙祷を捧げる。
「さすがですね、ロロド。」
キリアヌスが俺に声をかける。
「あぁ…
シェリエは大丈夫か?
怪我は?」
「…ありませんわ。
彼女、きっとあの方の娘さんですわ…」
シェリエは涙声でそう言った。
「仕方ないんだ…
こうするしか…」
「………」
彼女は何も言わなかった。
俺はキリアヌスにあと任せて、シェリエを家まで送って行く事にした。
「あの、娘さんのお父様、きっと…」
「いいや、娘さんを落ち着かせようとして、その…
父親も…殺されたらしい…」
俺は静かに言った。
「そん…な…!」
「シェリエ、2人の為に祈ろう。」
「…えぇ…」
そして、俺たちは黙祷を捧げた。
魔沸点に達した化け物がそこには居た。
モンスターの血が入り混じっているからだろう。
身体は毛むくじゃらで、鋭い爪と牙が生え、およそ人間の外見はして居なかった。
その者は怒り狂い俺たちに突進して来た。
キリアヌスが剣で右肩を斬りつける。
が、浅い…!
「悪いな…
君が悪いんじゃ無い。
だが、殺さねばならん。
誘拐したやつを恨んでくれ。」
俺はそう言うと、氷の剣を伸ばし、その者の心臓を貫いた。
その者は人間の姿に戻り、安らかな表情で死んでいった。
まだ、20代の若い娘さんだった。
「安らかに…」
俺は黙祷を捧げる。
「さすがですね、ロロド。」
キリアヌスが俺に声をかける。
「あぁ…
シェリエは大丈夫か?
怪我は?」
「…ありませんわ。
彼女、きっとあの方の娘さんですわ…」
シェリエは涙声でそう言った。
「仕方ないんだ…
こうするしか…」
「………」
彼女は何も言わなかった。
俺はキリアヌスにあと任せて、シェリエを家まで送って行く事にした。
「あの、娘さんのお父様、きっと…」
「いいや、娘さんを落ち着かせようとして、その…
父親も…殺されたらしい…」
俺は静かに言った。
「そん…な…!」
「シェリエ、2人の為に祈ろう。」
「…えぇ…」
そして、俺たちは黙祷を捧げた。