【完結】最強魔導士様に嫁ぎました

56 茶がぬるい!

sideロロドロア

万年…発情…男…?

俺は耳を疑った。
だけど、彼女は確かにそう言った。

俺が万年発情男ならなぁ!
世の中の男どもはケダモノだよ!

人がどれだけ理性で性欲を抑えていると思っている!?
今裸の女が目の前に現れたら、自信が無いぞ!

いや、それでも、俺はその裸の女から目を逸らし、シェリエの事を考えるだろう…

とんだ女に惚れてしまったものだ…

はぁぁぁあ…
やはり…

なんだかんだで、初夜は怖いのだろうか…?

俺は女性じゃ無いから分からないが…

怖いのか…

優しい誘い方など、よく分からなかった…

シェリエには最大限優しくしてやりたいと思う反面、どうすればいいのか分からなかった。

今までに抱く相手にそんな気遣いをした事はなかったからだ。

はぁ…
今日もきっと眠れ無いな…

♦︎

そして、翌日。

俺は早めに朝食を食べ、魔導士団本部に向かった。

彼女も俺と顔を合わせるのは気まずいだろう。
そう思ったからだ。

副団長室に着くと、部下が茶を淹れたが、俺はそれにすらイラついた。

「なんだ、この茶は!
ぬるすぎて水みたいじゃないか!
淹れなおしてこいっ!」

怒鳴る俺に、またいつもの鬼副団長に戻ったか…と、ため息混じりにお茶を下げる部下。

そんなこんなしていると、キリアヌスがやって来た。

「ロロド、何を朝からギャーギャー言って居るんですか?」 

「何でもないっ!
用件を話せっっっ!」

俺はキレ気味に言う。

「はいはい。
分かりましたよ。
誘拐された、18人全員の魔沸点への到達と、死亡が確認されました。」

キリアヌスは言った。

「そうか…
誰1人救えなかったか…」

俺は言う。

「えぇ…
あと、5日後に精・精密検査の結果が出ますから。
それによっては、誘拐犯の居所に乗り込むかもしれないとザイレイさんがおっしゃっていました。
まぁ、危険な仕事になりそうです。

明日はあなたは休みですし、奥様と気晴らしでもしてきては?」

「あぁ…
そうだな…」

俺は言い、キリアヌスは去って行った。
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