【完結】最強魔導士様に嫁ぎました
59 オペラの帰り
sideシェリエ
私たちが席についてしばらくの後薔薇姫は始まった。
薔薇姫の演技は素晴らしく、私は笑ったり、最後に涙したりした。
気づくとロロドロア様が私を見つめている。
「ロロドロア様?」
演目後、オペラ座からの帰り道私は尋ねる。
「何?」
「ちゃんと、薔薇姫を見ていましたの?
なんだか、私の方を見ているような…?」
「君を見ていた方が美しいし、面白い。」
ロロドロア様はキッパリとそう言った。
「そ、そ、そんな事ありませんわよ!
主演の女優さんはお綺麗でしたし、ヒーロー役もかっこよかったですわ!」
「ヒーロー役が《《かっこいい》》?
君はあんなのが好みな訳?」
少し不機嫌な様子で聞いてくるロロドロア様に、私は多少呆れてしまう。
ヒロインだけ褒めるわけにもいかないし、ついでに言っただけではないか。
「いえ、好みという訳では…」
「でも、かっこいいと言っただろう?」
なんて子供っぽいんですの!
呆れた!
「そ、そ、その、ロロドロア様の方がかっこいいですわ…
そんなにムキにならないで…」
私は言う。
このままケンカするのは嫌だから。
「ふむ。
では、そのかっこいい俺に、シェリエからキスを。」
「はぁぁぁあ!?
何でそーなるんですの!?」
「では、今日もケンカ別れという事に…」
「わ、わ、分かりましたわ!
すればいいんでしょう!?」
彼はすでに目を瞑っている。
「あの…
少し屈んで…」
と言った瞬間、ロロドロア様は目を開き、私を引き寄せると深い口づけをした。
それは、今までで最も深くて甘美な口づけだった。
私たちが席についてしばらくの後薔薇姫は始まった。
薔薇姫の演技は素晴らしく、私は笑ったり、最後に涙したりした。
気づくとロロドロア様が私を見つめている。
「ロロドロア様?」
演目後、オペラ座からの帰り道私は尋ねる。
「何?」
「ちゃんと、薔薇姫を見ていましたの?
なんだか、私の方を見ているような…?」
「君を見ていた方が美しいし、面白い。」
ロロドロア様はキッパリとそう言った。
「そ、そ、そんな事ありませんわよ!
主演の女優さんはお綺麗でしたし、ヒーロー役もかっこよかったですわ!」
「ヒーロー役が《《かっこいい》》?
君はあんなのが好みな訳?」
少し不機嫌な様子で聞いてくるロロドロア様に、私は多少呆れてしまう。
ヒロインだけ褒めるわけにもいかないし、ついでに言っただけではないか。
「いえ、好みという訳では…」
「でも、かっこいいと言っただろう?」
なんて子供っぽいんですの!
呆れた!
「そ、そ、その、ロロドロア様の方がかっこいいですわ…
そんなにムキにならないで…」
私は言う。
このままケンカするのは嫌だから。
「ふむ。
では、そのかっこいい俺に、シェリエからキスを。」
「はぁぁぁあ!?
何でそーなるんですの!?」
「では、今日もケンカ別れという事に…」
「わ、わ、分かりましたわ!
すればいいんでしょう!?」
彼はすでに目を瞑っている。
「あの…
少し屈んで…」
と言った瞬間、ロロドロア様は目を開き、私を引き寄せると深い口づけをした。
それは、今までで最も深くて甘美な口づけだった。