【完結】最強魔導士様に嫁ぎました

60 精・精密検査の結果

sideロロドロア

そんな楽しかったオペラデートも終わり、俺は仕事の毎日に戻っていた。

その日は血液検査の精・精密検査の結果が出る日で、俺、ゼンスさん、ザイレイさん、キリアヌスは、検査員の話を聞いた。

その検査員はこう言った。

「精・精密検査は主に、どのモンスターの血液が混ざっているかを確認する為に行いました。
そして、混じった血のモンスターが発覚しました。
それは…

《《未確認》》のモンスターです。」

検査員は淡々と言った。

「未確認だと？
どう言うことだね？」

ゼンスさんが言う。

「そのままの意味です。
このドーランドの大陸には存在を確認したことのない種です。
仮に名前をX-0とします。
X-0は、俊敏性や魔力値が高く、外面は毛皮で覆われており、鋭い爪と牙を持っている事が分かりました。」

衝撃の事実が述べられる。

「馬鹿な…
未確認のモンスターだと…？
では、一体どこから？」

ザイレイさんが呟くように言った。

「２通り考えられるかと思います。
1、魔術などで合成して作った新種のモンスター
2、この大陸以外に大陸が存在する

このうちどちらかかと…」

検査員は言った。

確かにそのうちのどちらかだろう。

「信じられない事実ですね。
どちらにしても驚愕ですが…
この大陸以外に大陸があるとすると…

大きな戦になるかもしれません…」

キリアヌスがそう言った。

「とりあえず、私とザイレイで皇帝陛下に事の次第を報告する。
キリアヌス、ロロドロアはパトロール中に誘拐犯と会った場合には生け取りにするように部下達に命令を出しておいてくれ。
まだ、精・精密検査の詳細は言うな。」

ゼンスさんは言う。

「分かりました。」
「了解です。」

俺とキリアヌスは立ち上がった。

♦︎

廊下にて。

「ロロドロア、あなた…
何かを隠しているんじゃ無いですか…？」

「何故だ？」

「未確認のモンスターに皆が驚いていましたが、あなたにはそんな表情はありませんでした。」

「…気のせいだろう。」

俺はそれだけ答えた。
まだ、確証は無い事で、魔導士団を混乱させる訳にはいかなかった。
だから、はぐらかした。