【完結】最強魔導士様に嫁ぎました

62 新たな事実

sideロロドロア

シェリエとの束の間の休日を堪能した俺は、相変わらず忙しい日々を送って居た。

その日はキリアヌスと一緒にパトロールをしていた。

路地裏に入ったその時、黒ずくめの男が女性を襲っていた。

「キリアヌス!」
「えぇ!」

そして、俺たちはその黒ずくめの男を生捕りにする事に成功した。

魔導士団本部の拷問室に連れて行き、その数時間後に幹部会議が開かれた。

ゼンスさん、ザイレイさん、キリアヌス、俺のいつものメンバーだった。

「今回の生捕りによって、新たな事実が発覚した。
みんな、驚かずに聞いてくれ。

"この大陸以外に大陸が存在する"

その大陸の名前を《《ラシェン大陸》》というそうだ。

X-0もその大陸に存在するモンスターのようだ。

今わかった点はそこまでだが、今後何故我々の大陸から誘拐をしているのか、など、いろいろ聞き出すつもりだ。

だが…
信じられん…

まさか、ドーランド大陸以外に大陸があるとは…」

ゼンスさんが説明して、驚きの声もあげた。

だが、俺にはある程度予想していた事だった。

「ゼンスさん、いや、みなさん。
聞いてください。

俺は転移魔法の空間の亀裂に手を差し込み、探った事があります。
その時、その転移先は海の外に向いていました。
それも、はるかかなたの海の外に。

それで…

別に大陸が存在するのでは、と…」

俺は隠して居た真実を言った。

「…そうか。
ロロドよ。
その転移先を正確に地図上に示す事は出来るか?」

ザイレイさんが言う。

「…おそらく可能です。」

俺はある一点を指した。

そこは、魔の海域と言われ、船も近寄れない場所のすぐ先だった。

「なるほど…
ここが敵さんの本拠地か…」

ゼンスさん。

「乗り込むにしても、船で行けないとなると…」

キリアヌス。

「転移魔法で繋ぐ事は俺なら可能です。」

俺は言った。

「ふむ。
まぁ、落ち着くんだ。
まだ、乗り込むのは時期尚早かもしれん。
その時が来るまで待て。」
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