隣のクズは甘い夜が好き。
そんな親のもとで高校卒業まで暮らすのは無理がある――そう思って独り立ちした、というのが本音。
《実家を出るのにも散々文句を言って。これ以上迷惑かけたら、勘当するからね》
「はい」
つまり、親にお金も住居も頼れない……と。
まあまあ、相当生活が困窮しない限り、頼ることもないでしょう。
ひとまず、三日分の食事が買えるほどのお金は持ってきているから、明日にでも、バイトを探そう。
求人サイトを開いて、そんなことを考えたけど。