バッカスの女神様はオトコを知らない
<王宮での出会い>
王宮の城下町は、祭りで盛り上がっている。
もうすぐ川の向こうで、花火が盛大に上がる。
街角では爆竹が鳴らされ、顔を赤や緑、青に塗りたくった青年たちが盛り上がっていた。
王宮に通じる大通りはいつも以上に、仮装した人たちでごった返している。
子どもたちはうさぎや猫の着ぐるみを着て、飴を手にはしゃいでいる。
騎士は、二本足で歩く馬と連れ立って歩き、お姫様とほうきを持った魔女が手をつないで歩いている。
デラシアは人混みを抜けて、ようやく王宮の使用人出入り門までたどりついた。
料理長は、妻と子どもと一緒に、王宮のレンガ壁の側で立っていた。
こどもは怪獣の恰好、その妻は魔女、料理長はモフモフの耳をつけ獣人の狩人になっている。
「お出かけするところなのですね」
デラシアが声をかけた。
「今までありがとうございました。お世話になりました」
「ああ、マークスから聞いている。よく働いてくれて、ありがとうよ」
料理長が、足元に絡みつく子どもをあやしながら答えた。
「ところで、デラシア、アンタは城の飲み会に行かないのか?」
デラシアは首を傾げた。
「飲み会って?」
料理長はニヤリと笑った。
王宮の城下町は、祭りで盛り上がっている。
もうすぐ川の向こうで、花火が盛大に上がる。
街角では爆竹が鳴らされ、顔を赤や緑、青に塗りたくった青年たちが盛り上がっていた。
王宮に通じる大通りはいつも以上に、仮装した人たちでごった返している。
子どもたちはうさぎや猫の着ぐるみを着て、飴を手にはしゃいでいる。
騎士は、二本足で歩く馬と連れ立って歩き、お姫様とほうきを持った魔女が手をつないで歩いている。
デラシアは人混みを抜けて、ようやく王宮の使用人出入り門までたどりついた。
料理長は、妻と子どもと一緒に、王宮のレンガ壁の側で立っていた。
こどもは怪獣の恰好、その妻は魔女、料理長はモフモフの耳をつけ獣人の狩人になっている。
「お出かけするところなのですね」
デラシアが声をかけた。
「今までありがとうございました。お世話になりました」
「ああ、マークスから聞いている。よく働いてくれて、ありがとうよ」
料理長が、足元に絡みつく子どもをあやしながら答えた。
「ところで、デラシア、アンタは城の飲み会に行かないのか?」
デラシアは首を傾げた。
「飲み会って?」
料理長はニヤリと笑った。