どんくさすぎて3回も婚約破棄された私ですが、王子様に見初められました
婚約者の前でずっこけた回数5回。
婚約者とのダンスで彼の足を踏みつけた回数15回。
婚約者の服に飲み物をこぼしてしまった回数1回。
「わぁぁ! あぶなーーーい!!」
いや、2回に変更。
んー、頭から被った場合は別でカウントしたほうがいいのかしら。
「もー我慢できない!! シャーロット・デルファイン! 君との婚約を破棄させてもらう!!」
あはは。やっぱりそうですわよね。
【どんくさすぎて婚約破棄された私ですが、王子様に見初められました】
シャーロット・デルファイン公爵令嬢。
またの名をどんくさ令嬢。
デルファイン公爵家の家柄がいいことから、婚約者に困ることはないのだが、問題はこの私だ。
頑張ろうとしすぎるあまり、それが空回り。
婚約者を誤って湖に落としたり、つんのめった拍子でズボンをずり下ろしてしまったり、足を何度も踏んでしまったり……。
そんなことが毎度のこと起きるのだから婚約者はカンカンに怒って婚約破棄となってしまう。
もうかれこれ3回目となってしまった。
「シャーロット。あなたまた婚約者に逃げられたそうじゃないの」
「シンシアお姉様」
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