最強アイドルは普通な私の特別を知っている
カフェデートしましょ!
①
1
〇舞野自室
ライブ後帰宅した舞野。扇と電話をしている
舞野「それで、颯斗さんが本当にカッコよくって!」
扇「舞野がこんなに誰かをカッコいいというのも珍しいねぇ~」
2
舞野「ゆずちゃんのほうはどうしてるの?」
扇「さっきホテルについたとこかな。明日は試合だから応援してよ~」
舞野、SNSに連絡がきたことに気が付く
3
舞野「あっ……」
扇「明日の対戦相手は……どした?」
4
舞野「颯斗さんからデートに誘われちゃった…!」
扇「おお!」
舞野のスマホの画面には颯斗からの誘いの言葉が映し出されていた
②
〇どこかの雑踏
1
舞野「早く来すぎてしまいましたかね」
休日であり人が行きかう中、舞野は目印になりそうな銅像の前で時計を気にしていた。
2
舞野(颯斗さんと会うの1週間ぶりです。ドラマの撮影でライブの後は海外に行っているとのことですから)
3
舞野はそわそわしはじめている
舞野(すこし、いやけっこう緊張しているのかもしれません。あのカッコいい人と会うって……ていうか私告白されているんですよね)
4
颯斗「お~い!舞野さん!」
舞野「!!」
③
1
颯斗「待たせてしまったみたいだね」
舞野「いえ、私が早く来すぎただけですから」
2
颯斗「おいしいスコーンと紅茶を楽しめる良いカフェを知っているんだ。よければ行ってみないかい?」
舞野「ぜひ」
3
二人は歩きだした
颯斗「ライブの時のおれどうだった?」
4
颯斗にのぞき込まれながら舞野は返答する
舞野「カッコよかった……です」
④
〇カフェ
1
ドアベルの音とともにカフェに入る二人。
2
舞野と颯斗はメニューを見ながら注文をする
颯斗「オレはこれにしようかな」
舞野「私も同じのお願いします」
3
舞野「ところで颯斗さん」
颯斗「どうしたの?」
4
舞野「ここのメニュー、ところどころ変わっているような……」
舞野が見たメニューには、一般的なもののほかに“カドレオ伯爵の愛した電子紅茶”だとか“白い国のスコーン”などがあった
颯斗「お客さんの要望に応えることをマスターは目指しているみたいでね」
⑤
1
店員「お待たせしました」
そういって紅茶とスコーンが運ばれてきた。もちろん生クリームやジャムもついている
2
舞野「うわぁ!美味しそうです」
颯斗「気に入ってもらえてよかった」
3
颯斗「食べるのは紅茶と一緒がいいから砂時計が落ちるまで待ってみない?」
4
舞野「ならそれまでライブの感想をお伝えしても」
颯斗「喜んで」
⑥
1
舞野「えっと語彙力が欠けているんですけど、凄いなって思いました」
2
舞野「特に颯斗さん!曲に合わせて表情や雰囲気が全然違っていて……悲しい曲の時は悲しみが伝わってきて、面白い曲の時は全力で楽しそうで…!」
3
颯斗「ま、それがオレの特技だからね」
顔を隠しながら言う颯斗
4
舞野「颯斗さん」
舞野は照れている颯斗の顔を見逃してはいなかった
⑦
1
舞野「そろそろいいですかね」
颯斗「あ、ああ。いただこうか」
2
舞野はスコーンを口に運んだ
3
舞野「美味しいです!バーミンガムで食べたあの美味しかったのと同じ味で!」
颯斗「そうだね……オレもあの時からスコーン好きになったんだ」
4
舞野「じゃあ颯斗さんって私の修学旅行先であった人……?」
颯斗「まあね」
⑧
1
舞野「けど、颯斗さんに似ている人いなかったような……」
颯斗「あの頃はいろいろあったから……」
2
舞野(こんなにカッコいい人一度見たらそうそう忘れるはずが……あっ!)
舞野は中学生のころ好きだった青い目の不良のことを思い出す。
3
舞野(けど全然違います。彼とは雰囲気もなにもかも……)
4
舞野「実は不良だったりした過去がありますか…?」
颯斗「ノーコメントで。オレの過去なんて気にせず今のオレを見てくれよ」
⑨
1
舞野(颯斗さんの望みならそうしたいのですけど、中学の頃の私が好きだったあの人は友達の曹操ちゃんのことが好きに見えて失恋したんです……)
2
颯斗「もしなにか不安に思っているのなら、不安にさせてしまってごめん」
3
颯斗「けどオレは舞野さんのことが大好きだよ。遠い昔から……」
4
舞野「とっても嬉しいです。私もちょっと、いえかなりいいかもって思ってます」
⑩
1
颯斗「ほんと!?それは嬉しい!」
2
少年のようなさわやかな笑顔を颯斗が浮かべるものだから舞野もついつい笑顔になってしまう。
3
舞野(やっぱりこの人と、好きだった不良少年は別人のような気がします……こんな笑顔を見せるとも思えませんから……)
4
舞野(ただ…目だけは本当に似ています)
⑪
〇夕暮れの街並み
1
颯斗「嬉しいなぁ!舞野さんにいいって言ってもらえて」
舞野「あんまり繰り返し言わないでくださいよ…照れちゃいます」
2
舞野(好意を喜んでもらえるってこんなに嬉しいものなのですね……)
3
他愛もない話をしながら歩いている颯斗と舞野、それを黒いドレスの女(つまり楚々)が見ていた。
4
楚々「颯斗…もしかして二人は付き合ったのかな……もっとも私も譲る気はないんだけどね♪ね、舞野ちゃん!」
楚々は妖しく微笑んでいた。
1
〇舞野自室
ライブ後帰宅した舞野。扇と電話をしている
舞野「それで、颯斗さんが本当にカッコよくって!」
扇「舞野がこんなに誰かをカッコいいというのも珍しいねぇ~」
2
舞野「ゆずちゃんのほうはどうしてるの?」
扇「さっきホテルについたとこかな。明日は試合だから応援してよ~」
舞野、SNSに連絡がきたことに気が付く
3
舞野「あっ……」
扇「明日の対戦相手は……どした?」
4
舞野「颯斗さんからデートに誘われちゃった…!」
扇「おお!」
舞野のスマホの画面には颯斗からの誘いの言葉が映し出されていた
②
〇どこかの雑踏
1
舞野「早く来すぎてしまいましたかね」
休日であり人が行きかう中、舞野は目印になりそうな銅像の前で時計を気にしていた。
2
舞野(颯斗さんと会うの1週間ぶりです。ドラマの撮影でライブの後は海外に行っているとのことですから)
3
舞野はそわそわしはじめている
舞野(すこし、いやけっこう緊張しているのかもしれません。あのカッコいい人と会うって……ていうか私告白されているんですよね)
4
颯斗「お~い!舞野さん!」
舞野「!!」
③
1
颯斗「待たせてしまったみたいだね」
舞野「いえ、私が早く来すぎただけですから」
2
颯斗「おいしいスコーンと紅茶を楽しめる良いカフェを知っているんだ。よければ行ってみないかい?」
舞野「ぜひ」
3
二人は歩きだした
颯斗「ライブの時のおれどうだった?」
4
颯斗にのぞき込まれながら舞野は返答する
舞野「カッコよかった……です」
④
〇カフェ
1
ドアベルの音とともにカフェに入る二人。
2
舞野と颯斗はメニューを見ながら注文をする
颯斗「オレはこれにしようかな」
舞野「私も同じのお願いします」
3
舞野「ところで颯斗さん」
颯斗「どうしたの?」
4
舞野「ここのメニュー、ところどころ変わっているような……」
舞野が見たメニューには、一般的なもののほかに“カドレオ伯爵の愛した電子紅茶”だとか“白い国のスコーン”などがあった
颯斗「お客さんの要望に応えることをマスターは目指しているみたいでね」
⑤
1
店員「お待たせしました」
そういって紅茶とスコーンが運ばれてきた。もちろん生クリームやジャムもついている
2
舞野「うわぁ!美味しそうです」
颯斗「気に入ってもらえてよかった」
3
颯斗「食べるのは紅茶と一緒がいいから砂時計が落ちるまで待ってみない?」
4
舞野「ならそれまでライブの感想をお伝えしても」
颯斗「喜んで」
⑥
1
舞野「えっと語彙力が欠けているんですけど、凄いなって思いました」
2
舞野「特に颯斗さん!曲に合わせて表情や雰囲気が全然違っていて……悲しい曲の時は悲しみが伝わってきて、面白い曲の時は全力で楽しそうで…!」
3
颯斗「ま、それがオレの特技だからね」
顔を隠しながら言う颯斗
4
舞野「颯斗さん」
舞野は照れている颯斗の顔を見逃してはいなかった
⑦
1
舞野「そろそろいいですかね」
颯斗「あ、ああ。いただこうか」
2
舞野はスコーンを口に運んだ
3
舞野「美味しいです!バーミンガムで食べたあの美味しかったのと同じ味で!」
颯斗「そうだね……オレもあの時からスコーン好きになったんだ」
4
舞野「じゃあ颯斗さんって私の修学旅行先であった人……?」
颯斗「まあね」
⑧
1
舞野「けど、颯斗さんに似ている人いなかったような……」
颯斗「あの頃はいろいろあったから……」
2
舞野(こんなにカッコいい人一度見たらそうそう忘れるはずが……あっ!)
舞野は中学生のころ好きだった青い目の不良のことを思い出す。
3
舞野(けど全然違います。彼とは雰囲気もなにもかも……)
4
舞野「実は不良だったりした過去がありますか…?」
颯斗「ノーコメントで。オレの過去なんて気にせず今のオレを見てくれよ」
⑨
1
舞野(颯斗さんの望みならそうしたいのですけど、中学の頃の私が好きだったあの人は友達の曹操ちゃんのことが好きに見えて失恋したんです……)
2
颯斗「もしなにか不安に思っているのなら、不安にさせてしまってごめん」
3
颯斗「けどオレは舞野さんのことが大好きだよ。遠い昔から……」
4
舞野「とっても嬉しいです。私もちょっと、いえかなりいいかもって思ってます」
⑩
1
颯斗「ほんと!?それは嬉しい!」
2
少年のようなさわやかな笑顔を颯斗が浮かべるものだから舞野もついつい笑顔になってしまう。
3
舞野(やっぱりこの人と、好きだった不良少年は別人のような気がします……こんな笑顔を見せるとも思えませんから……)
4
舞野(ただ…目だけは本当に似ています)
⑪
〇夕暮れの街並み
1
颯斗「嬉しいなぁ!舞野さんにいいって言ってもらえて」
舞野「あんまり繰り返し言わないでくださいよ…照れちゃいます」
2
舞野(好意を喜んでもらえるってこんなに嬉しいものなのですね……)
3
他愛もない話をしながら歩いている颯斗と舞野、それを黒いドレスの女(つまり楚々)が見ていた。
4
楚々「颯斗…もしかして二人は付き合ったのかな……もっとも私も譲る気はないんだけどね♪ね、舞野ちゃん!」
楚々は妖しく微笑んでいた。