白い花のバラッドⅠ

 だけどすぐに笑みを浮かべ、


 「わかった」


 布団の中に潜り込んでアタシの小さな体を包み込む。


 「……っ、」

 

 ―――温かい。


 アタシはその温度にひどく安心した。


 細そうに見えるが逞しい胸板。


 程よい筋肉のついた安心出来る腕の中で、アタシは無意識にトーガに胸板に顔をうずめ擦り寄った。


 トーガはそれに応えるように強く抱きしめてくれる。


 アタシはその後、すぐ眠りについた。

< 91 / 99 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop