白い花のバラッドⅠ
「着替えろ」
ユウはトーガが出ていったのを確認してからアタシのベッドの上に白いワンピースを投げた。
着替えろってこの服に?
いきなりそんなことを言われても。
「着替えろつってんだろ」
呆然とするアタシに再度かけられる声には苛立ちを含まれていた。
恐怖したアタシはすぐにワンピースを手に取った。
それを見たユウはアタシに背中を向ける。
ただただ怖くて、時間をかけてはいけないと思い急いで着替えをする。そんなに怒ることないじゃないか、と思いつつアタシは素直に従うのだ。
「……着替え、終わった」
冷たい背中にボソッと声をかけるとユウはこちらを振り返った。