深を知る雨



リモコン式かーい。それなら普通に乗っ取れたわ……無駄に脅しちゃったな。

次の瞬間私の能力の出力が上がり、遊の妹の方の処理が一気に終わった。

「小雪、お願い」
「分かった」

遊の妹が目の前から消えた。

これで終わった。私のできることは全て。


ふう、と大きく息を吐き、最後におねーさんに優しく微笑みかける。


「さよなら、オネーサン。―――命以外何もかも失った絶望的な今後の人生を、どうぞお楽しみください」


多分、死んだ方がマシだと思うだろうけどね。





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