闇は光を閉じ込めて愛したい。

カタン


物音がした。


急いで扉の方を見ると、夜宵さんが部屋に入ってきたようだ。


「ごめんね、深紅起こしちゃって

5分後にもっかいここ来るから、これ着替えておいて

あと、食べ物も置いていくから食べていいよ」


と言って出ていった。


夜宵さんが置いていった洋服を見ると縹色のワンピースだった。


着替えた後、置いてあったご飯やお茶を飲みながら夜宵さんを待つ。


よくよく部屋の周りを見渡すと、机とベッドしかないとても殺風景な部屋だった。


机の上に何か光るものがあった。


机の近くに行こうとすると、扉が開く音がした。


「深紅、着替えは終わった?」


夜宵さんだ。


その言葉に頷く。


私が机を見続けていると、それに気づいたのか、夜宵さんが机に近寄る。


そして、目を見開いて机の上に置いてあった光るそれをポケットにしまった。


「………ただのピアスだよ。

とりあえず、行こうか深紅」


と言って、私を部屋の外に出した。
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