みんなだまされてますっ!~イケメン達の裏の顔はめんどくさい
「……わかった、ついてきて」
「うん!」
私は藤川くんの後ろをついて、寮へと案内してもらう。
藤川くんといっしょに歩きながら、私ははじめての寮生活にうきうきしていた。
「ありがとう、藤川くん!一時は野宿も考えちゃったよ」
「野宿って……。あんたちょっと変わってるって言われないか?」
「え?どうだろう?」
学園内でのツンとした藤川くんと違って、今朝みたいにふつうに話せていた。
もしかして嫌われちゃったかな?って少し心配していたけれど、そんなことはなかったみたい。
寮生活ってどんな感じなんだろう?
私はうきうきしながら広大な敷地へと足を踏み入れた。