みんなだまされてますっ!~イケメン達の裏の顔はめんどくさい

「ふわあぁ…あれ、寝ちゃってた?」

 3人で談話室でのんびりとしていると、ようやく雪城先輩が起きてきた。

「あ、雪城先輩、おはようございます」

「おはよ~。そうだちとせちゃん、明日の放課後って時間あるかな?」

「え?はい、ありますけど…?」

 本当は家庭科部やお菓子部がないかの確認と、あれば見学をしたかったんだけど…。

「ありがとう~それじゃあ放課後、教室に迎えにいくから。おやすみ~」

 そう言いながら雪城先輩は自室に戻っていった。

「なんだろう…?私で手伝えることかな?」

 藤川くんも椿くんも「さぁ?」と言うように肩をすくめた。

 雪城先輩の用がどんなものかわからないけれど、こんなすてきな寮に住まわせてもらっているのだから、できるだけみんなの役に立ちたい。

 それにお菓子部の見学はいつだってできるしね。

 あるかわからないけれども……。



 転入初日、寮生活1日目。

 なんだか大変な人たちといっしょに住むことになってしまったけれど、自分のできることを精一杯がんばろうと思います!

 そう意気込みながら、ふわふわのベッドで眠りについた。

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