みんなだまされてますっ!~イケメン達の裏の顔はめんどくさい
お菓子作り部!
私と同じようにお菓子を作るのが好きなひとがいるんだ!
そんなひとたちといっしょにケーキを作れたら、きっと楽しいよ!
「雪城先輩!ありがとうございます!今度見学に行ってみます!」
「うん、行っておいで。すてきな部活だといいね」
「はい!」
すっかり辺りがオレンジ色に染まって、時刻は午後5時前。
「さて、今日はこの辺にしておこうか」
「はい!」
「花宮さん、今日は手伝ってくれてどうもありがとう」
「こちらこそです!とっても勉強になりました!」
「それはよかった」
てっきり雪城先輩もいっしょに寮に帰るものだと思っていたんだけど、「今日のこと、少しまとめたいから生徒会に戻るよ」というので、私だけ先に帰ることになった。
生徒会長って本当に大変なんだなぁ…。
今日、雪城先輩のお仕事を間近で見て、私には到底無理だと思った。
あんなに山のようにある資料、ぜったい頭に入って来ないし、生徒も部活も把握できっこない。
雪城先輩のすごさを改めて再確認させられた。さすがカリスマ生徒会長さんだ。
疲れて帰ってくるだろうし、藤川くんといっしょにおいしいご飯を作って待っていよう!
私は早足で寮へと向かったのだった。