みんなだまされてますっ!~イケメン達の裏の顔はめんどくさい
「そうだ、祐希くん!今度のお休み、よかったらふたりででかけてみない?」
「「え??」」
祐希くんの驚いたような声といっしょに、澪くんからも同じ反応が返ってきた。
「女の子友達ができたら、きっと学園外でも遊ぶことがあると思うんだ。その練習にと思ったんだけど」
ちょっと大胆な提案だったかな?
「た、たしかにそうかも…?」
「祐希くんの負担にならないかな?」
「大丈夫、だと思う…俺チャレンジしてみるよ」
私はぱちぱちと手を叩いた。
「近所にでかい公園あるから、そこちとせに案内するよ」
「わあ!ありがとう!」
私と祐希くんが盛り上がっていると、となりからじとーっとした視線を感じた。
「花宮、いくらなんでもひとが良すぎないか?」
「え?」
澪くんに言われて、私は首をひねる。
「祐希も花宮に甘えすぎ」
「う…たしかにそうかも…」
「いいのいいの、私が手伝いたいって言い出したんだから。祐希くんの悩みが少しでも減ったら私もうれしいし!」
「ちとせ~…!」
なぜか少し不満そうにしている澪くんだったけれど、それ以上なにかを言ってくることはなかった。
私たちふたりじゃ、心配なのかな?
澪くんの真意はよくわからなかった。