神殺しのクロノスタシス1
…実際俺は今、それどころではなかった。

「ルレイア、早速うちのサッカー部、見学来ねぇ?飛び入りでも全然OKだからさ」

放課後、俺はC君にそう誘われた。

普段の俺なら、サッカー部に入るかどうかは別にして、二つ返事でOKしていただろう。

サッカー部の見学くらいでC君と仲良くなれるのなら、安いものだ。

だが。

「ごめん。明日で良い?今日、ちょっと早く帰らないと」

「あ、そうなのか…。分かった。じゃ、また明日な」

「うん。また明日」

今日は、無理だった。

このまま朝まで放置すれば、また自分が保てなくなるのが分かっていた。



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