神殺しのクロノスタシス1
sideシュニィ
─────…学院長が帰った後。
私はミライさんと遊んであげた。
姿形は、大人の身体の羽久さんだけど。
その中身は、まだ十歳かそこらの少女である。
私のことをとても好いてくれているらしく、出てきたときはいつも私と遊びたがる。
とても可愛く、妹のようで、私はいつも時間が許す限り遊んであげるようにしている。
今日も一通り遊んであげると、満足したのか、また羽久さんに戻った。
その羽久さんが学院長のもとに戻った後。
私は、アトラスさんと共に帰宅した。
それから。
「…アトラスさん。私、二時に来てくださいって言いましたよね?」
「…はい」
「…あなたが来たの、何時でした?」
「…三時…四十五分くらい…」
「ほぼ四時ですよね?二時間も遅刻するなんて…」
「…済みませんでした」
私の前に膝をつき、頭を下げるアトラスさん。
天下無双、百戦錬磨の聖魔騎士団団長。
しかし唯一頭が上がらない相手。それが妻。
この私、シュニィ・ルシェリートである。
「全く…。聖魔騎士団の団長ともあろう者が二時間も遅刻するなんて…。そんなことでどうするんです。時間を守れないようでは、部下もついてきませんよ。分かってます?二時間ですよ二時間。二分じゃないんですよ?」
「はい…」
「しかも、『禁忌の黒魔導書』が紛失したこの状況で…。ちょっと気を抜き過ぎではありませんか?あなたがそんなようでは、騎士団全体が…」
と、説教がエスカレートしかけた、そのとき。
「…おとうしゃま!」
可愛らしいパジャマに身を包んだ小さな女の子が、部屋の中に飛び込んできた。
私はミライさんと遊んであげた。
姿形は、大人の身体の羽久さんだけど。
その中身は、まだ十歳かそこらの少女である。
私のことをとても好いてくれているらしく、出てきたときはいつも私と遊びたがる。
とても可愛く、妹のようで、私はいつも時間が許す限り遊んであげるようにしている。
今日も一通り遊んであげると、満足したのか、また羽久さんに戻った。
その羽久さんが学院長のもとに戻った後。
私は、アトラスさんと共に帰宅した。
それから。
「…アトラスさん。私、二時に来てくださいって言いましたよね?」
「…はい」
「…あなたが来たの、何時でした?」
「…三時…四十五分くらい…」
「ほぼ四時ですよね?二時間も遅刻するなんて…」
「…済みませんでした」
私の前に膝をつき、頭を下げるアトラスさん。
天下無双、百戦錬磨の聖魔騎士団団長。
しかし唯一頭が上がらない相手。それが妻。
この私、シュニィ・ルシェリートである。
「全く…。聖魔騎士団の団長ともあろう者が二時間も遅刻するなんて…。そんなことでどうするんです。時間を守れないようでは、部下もついてきませんよ。分かってます?二時間ですよ二時間。二分じゃないんですよ?」
「はい…」
「しかも、『禁忌の黒魔導書』が紛失したこの状況で…。ちょっと気を抜き過ぎではありませんか?あなたがそんなようでは、騎士団全体が…」
と、説教がエスカレートしかけた、そのとき。
「…おとうしゃま!」
可愛らしいパジャマに身を包んだ小さな女の子が、部屋の中に飛び込んできた。