神殺しのクロノスタシス1
話はまとまった。
「羽久、大丈夫?」
「…大丈夫に決まってるだろ」
雪刃の猛攻を、羽久は無理矢理時間を止めることで防いでいた。
大丈夫と言うが、羽久が限界まで魔力を酷使していることは明らかだった。
…駄目だな。これ以上は。
「もう良いよ、解除して」
「…分かった。解くよ」
「うん」
羽久が時魔法を解除するなり、雪刃が動き出した。
またしても、雨あられのような氷の刃が降り注いだ。
「ちっ…!」
羽久は、疲労した身体で必死にそれを防いだ。
これ以上、羽久に無理をさせる訳にはいかない。
「…今、あの子に出てこられちゃ困るからね」
羽久が限界を迎えたら、あの子が出てきてしまう。
そうすると、私の作戦がパーになりかねない。
だから、もう終わらせる。
「…助けてあげるからね」
君が、助けを要らないと言っても。
誰も君を助けられないと言っても。
でも、忘れてはいけない。
私は炎魔法で氷を溶かしながら、雪刃に肉薄し。
彼の胸に空いた、小さな穴。
雪刃が空けた、小さな刻印に杖を向けた。
「っ!?…魔導師風情が…!」
「…これで終わりだ」
忘れちゃいけないよ、吐月君。
君が助けを求めなくても。
「羽久、大丈夫?」
「…大丈夫に決まってるだろ」
雪刃の猛攻を、羽久は無理矢理時間を止めることで防いでいた。
大丈夫と言うが、羽久が限界まで魔力を酷使していることは明らかだった。
…駄目だな。これ以上は。
「もう良いよ、解除して」
「…分かった。解くよ」
「うん」
羽久が時魔法を解除するなり、雪刃が動き出した。
またしても、雨あられのような氷の刃が降り注いだ。
「ちっ…!」
羽久は、疲労した身体で必死にそれを防いだ。
これ以上、羽久に無理をさせる訳にはいかない。
「…今、あの子に出てこられちゃ困るからね」
羽久が限界を迎えたら、あの子が出てきてしまう。
そうすると、私の作戦がパーになりかねない。
だから、もう終わらせる。
「…助けてあげるからね」
君が、助けを要らないと言っても。
誰も君を助けられないと言っても。
でも、忘れてはいけない。
私は炎魔法で氷を溶かしながら、雪刃に肉薄し。
彼の胸に空いた、小さな穴。
雪刃が空けた、小さな刻印に杖を向けた。
「っ!?…魔導師風情が…!」
「…これで終わりだ」
忘れちゃいけないよ、吐月君。
君が助けを求めなくても。