神殺しのクロノスタシス1
王宮の警備は、シルナを収監している施設よりもすんなりと俺達を入れてくれた。
俺達が聖魔騎士団の大隊長だからだろう。
フユリ様と会わせて欲しい、少しで構わないから、と頼むと。
公務の途中だったらしく、一時間くらい待ってもらうが、その後時間を取ってもらえるとのこと。
一時間くらいが何だ。さっきの施設では、それ以上に待たされたのだ。
辛抱強く待っていると、しばらくしてフユリ様がやって来た。
その人が、フユリ・スイレン女王。
ルーデュニア聖王国の統治者である。
「お待たせして、申し訳ありません。皆さん」
「いえ…こちらが勝手に訪ねてきたので」
たかだか一時間待たせただけで謝罪してくるとは。
あの担当官、見習えよ。
「それで…今日は、何の用でしょう?」
「…言わずとも、お分かりなのでは?」
「…そうですね」
イーニシュフェルト魔導学院の学院長が、思想犯の疑いで逮捕された、なんてニュースを。
フユリ様が知らない訳がない。
「シルナ・エインリー学院長とは、私も知らぬ仲ではありません。今回の逮捕には、私も心を痛めています」
「フユリ様、分かっていると思いますが…シルナは無罪です」
「はい。分かっています」
全く、フユリ様と来たら。
あの無能な警察共と違って、話が分かる。
さすがはルーデュニア聖王国の女王様だ。
俺達が聖魔騎士団の大隊長だからだろう。
フユリ様と会わせて欲しい、少しで構わないから、と頼むと。
公務の途中だったらしく、一時間くらい待ってもらうが、その後時間を取ってもらえるとのこと。
一時間くらいが何だ。さっきの施設では、それ以上に待たされたのだ。
辛抱強く待っていると、しばらくしてフユリ様がやって来た。
その人が、フユリ・スイレン女王。
ルーデュニア聖王国の統治者である。
「お待たせして、申し訳ありません。皆さん」
「いえ…こちらが勝手に訪ねてきたので」
たかだか一時間待たせただけで謝罪してくるとは。
あの担当官、見習えよ。
「それで…今日は、何の用でしょう?」
「…言わずとも、お分かりなのでは?」
「…そうですね」
イーニシュフェルト魔導学院の学院長が、思想犯の疑いで逮捕された、なんてニュースを。
フユリ様が知らない訳がない。
「シルナ・エインリー学院長とは、私も知らぬ仲ではありません。今回の逮捕には、私も心を痛めています」
「フユリ様、分かっていると思いますが…シルナは無罪です」
「はい。分かっています」
全く、フユリ様と来たら。
あの無能な警察共と違って、話が分かる。
さすがはルーデュニア聖王国の女王様だ。