神殺しのクロノスタシス1
吐月と話せば、何かしら情報を得られると思った。
確かに情報は得られたが、とても芳しいものではなかった。
…むしろ、余計気が滅入るだけだな。
「…分かった。ありがとう、吐月」
「…羽久さん」
吐月は、静かにそう言った。
「ん?」
「俺は、学院長が逮捕されるようなことをする人だとは思っていません。だからこれは、間違いなく冤罪です」
その通りだ。
考えるまでもなく簡単に分かることなのに、それが分からない馬鹿が、いつまでもシルナを閉じ込めているのだ。
「俺は学院長に命を救われた身。学院長を助け出す為なら、俺は何でもします。役に立てることがあったら…何でも言ってください」
「…」
じゃあ警察を全員殺してきて、と言えば大真面目に頷きそうな勢いだった。
確かにそうすれば楽なのかもしれないが、シルナは当然、それを望まないだろう。
だから。
「ありがとう。…恩に着るよ」
「いえ…。恩を返しているのは俺の方ですから」
状況は何一つ良くなってないが。
それでも、シルナの味方をする人間がまた一人増えたのだと思うと、少し気が楽になった。
確かに情報は得られたが、とても芳しいものではなかった。
…むしろ、余計気が滅入るだけだな。
「…分かった。ありがとう、吐月」
「…羽久さん」
吐月は、静かにそう言った。
「ん?」
「俺は、学院長が逮捕されるようなことをする人だとは思っていません。だからこれは、間違いなく冤罪です」
その通りだ。
考えるまでもなく簡単に分かることなのに、それが分からない馬鹿が、いつまでもシルナを閉じ込めているのだ。
「俺は学院長に命を救われた身。学院長を助け出す為なら、俺は何でもします。役に立てることがあったら…何でも言ってください」
「…」
じゃあ警察を全員殺してきて、と言えば大真面目に頷きそうな勢いだった。
確かにそうすれば楽なのかもしれないが、シルナは当然、それを望まないだろう。
だから。
「ありがとう。…恩に着るよ」
「いえ…。恩を返しているのは俺の方ですから」
状況は何一つ良くなってないが。
それでも、シルナの味方をする人間がまた一人増えたのだと思うと、少し気が楽になった。