神殺しのクロノスタシス1
何で…こんなことになったんだろう?
誰もいなくなった故郷で、私は一人、そう考えた。
ここにはもう誰もいない。
私が殺したから。
私が、こんな化け物を甦らせる為に、皆の命を使ってしまったから。
そうまでして生き返らせた化け物もまた、私の魔法で殺され、今は物言わぬ屍になっている。
…何で、こんなことになったんだろう。
そんなものは、決まっている。
私に…なまじ、力があったから。
私に力がなければ、誰も私に期待しなかった。
私が魔法を使えなければ。
私も、彼女を生き返らせることが出来るかもしれない、なんて考えなかった。
いや、そもそも…魔法なんてものがあるから。
人智を越えた力を、人間が手にしてしまったから。
魔導師なんて種族が存在するから。
不可能を可能に出来る力があるから。
こんなことに。
「…うぅ…」
私は杖を折り、投げ捨てた。
私がこんな魔法を使ってしまったばかりに。
こんなの…誰も…彼女も…私も…望んではいなかった!
「うわぁぁぁぁぁ!」
私の泣き叫ぶ声を、聞く者はもう誰もいなかった。
それ以来、私は魔法を、魔導師を憎むようになった。
もう二度と、私のような過ちを犯さないように。
魔法のせいで、苦しむ人がいないように。
魔導師の身でありながら、魔導師排斥論者になった私のもとに。
「それ」がやって来た。
誰もいなくなった故郷で、私は一人、そう考えた。
ここにはもう誰もいない。
私が殺したから。
私が、こんな化け物を甦らせる為に、皆の命を使ってしまったから。
そうまでして生き返らせた化け物もまた、私の魔法で殺され、今は物言わぬ屍になっている。
…何で、こんなことになったんだろう。
そんなものは、決まっている。
私に…なまじ、力があったから。
私に力がなければ、誰も私に期待しなかった。
私が魔法を使えなければ。
私も、彼女を生き返らせることが出来るかもしれない、なんて考えなかった。
いや、そもそも…魔法なんてものがあるから。
人智を越えた力を、人間が手にしてしまったから。
魔導師なんて種族が存在するから。
不可能を可能に出来る力があるから。
こんなことに。
「…うぅ…」
私は杖を折り、投げ捨てた。
私がこんな魔法を使ってしまったばかりに。
こんなの…誰も…彼女も…私も…望んではいなかった!
「うわぁぁぁぁぁ!」
私の泣き叫ぶ声を、聞く者はもう誰もいなかった。
それ以来、私は魔法を、魔導師を憎むようになった。
もう二度と、私のような過ちを犯さないように。
魔法のせいで、苦しむ人がいないように。
魔導師の身でありながら、魔導師排斥論者になった私のもとに。
「それ」がやって来た。