神殺しのクロノスタシス1
俺はルーデュニア聖王国の名門貴族、アルテミシア家の長男として生まれた。
アルテミシア家は、代々聖魔騎士団魔導部隊に所属する魔導師を輩出する名家だった。
従って、俺は生まれながらに将来を決められていた。
将来はイーニシュフェルト魔導学院に入学して、立派な魔導師になる。
それ以外の道なんて、俺は選ぶことも許されなかった。
しかも俺には、それなりの才能があった。
幼い頃から、人一倍、いや人五倍くらいは魔法が得意だった。
俺が生まれた二年後に弟が生まれ、その弟も魔導適性があって、そこそこ優秀だったのだけれど。
弟よりも、ずっと俺の方が優秀だった。
誰からも期待され、皆から羨望の眼差しで見られた。
そしてあの頃は、俺も…その期待に応える為に必死だった。
あの頃の俺は、今みたいにやる気がないなんてことはなかった。
折角皆が期待してくれてるんだから、それに応えたい。
その期待に応えることは、俺の義務だとすら思っていた。
何もかもに必死だった。
何事にも、手を抜くなんて有り得なかった。
弛み無い努力と研鑽の積み重ね。
それが、俺という人間を作っていた。
あの頃のままの俺だったら、今でもあんな風に、何事にも必死だったのだろうか。
いや…多分、長くは続かなかったんじゃないだろうか。
期待されているから。
皆俺の才能を信じてくれているから。
それだけで生きていけるほど、甘くはない。
アルテミシア家は、代々聖魔騎士団魔導部隊に所属する魔導師を輩出する名家だった。
従って、俺は生まれながらに将来を決められていた。
将来はイーニシュフェルト魔導学院に入学して、立派な魔導師になる。
それ以外の道なんて、俺は選ぶことも許されなかった。
しかも俺には、それなりの才能があった。
幼い頃から、人一倍、いや人五倍くらいは魔法が得意だった。
俺が生まれた二年後に弟が生まれ、その弟も魔導適性があって、そこそこ優秀だったのだけれど。
弟よりも、ずっと俺の方が優秀だった。
誰からも期待され、皆から羨望の眼差しで見られた。
そしてあの頃は、俺も…その期待に応える為に必死だった。
あの頃の俺は、今みたいにやる気がないなんてことはなかった。
折角皆が期待してくれてるんだから、それに応えたい。
その期待に応えることは、俺の義務だとすら思っていた。
何もかもに必死だった。
何事にも、手を抜くなんて有り得なかった。
弛み無い努力と研鑽の積み重ね。
それが、俺という人間を作っていた。
あの頃のままの俺だったら、今でもあんな風に、何事にも必死だったのだろうか。
いや…多分、長くは続かなかったんじゃないだろうか。
期待されているから。
皆俺の才能を信じてくれているから。
それだけで生きていけるほど、甘くはない。