神殺しのクロノスタシス1
そして、翌週。
俺はジュリスと共に、地上に出た。
件の、『青薔薇連合会』との取引の為である。
「…」
「…そんなに緊張するなよ。取って食われたりはしないよ。…多分」
多分って何。
そこは自信を持って言ってくれ。
これから生粋のマフィアと対面するとなれば、誰でも緊張するというものだ。
しかも。
「これから会うのは、『青薔薇連合会』の幹部だ」
…幹部?
「それは…偉い立場の人?」
「偉いぞ。『青薔薇連合会』では、首領に次ぐ権限を持ってる立場だ」
物凄く偉いじゃないか。
そんな人と会うなんて。ジュリス、お前は何者だ。
そして何故、俺はその場にいるのか。
「下手なことを言ったりしたりしたら、即刻撃ち殺される…なんてことにはならないよな…?」
不安なんだが。
もし機嫌を損ねたら、どんな目に遭わされるか…。
「心配するな。余程の失言でなければ、笑って済ませてくれるよ」
「本当に…?」
「喋るのは俺がやるから、お前は見てろよ。大丈夫だ」
…まぁ、俺はあくまで付添人なのだから、喋る必要はないが…。
「それに、いざとなったら多分、お前は…」
「…?」
「…いや、何でもない。とにかく心配することは何もねぇよ」
…いざとなったら、何?
俺が何をすると?何も出来ないぞ、俺は。
それにしても『青薔薇連合会』のマフィア、か…。
末端の下っ端はともかく、非合法組織の本当に偉い人って、意外にそんな風には見えないんだよな。
写真を見せられても、「え、こんな人当たりの良さそうな人がマフィアの幹部?」って思ったりするものだ。
ということはきっと、これから会う人も。
え、こんな優しそうな人がマフィアの幹部?って思うような人なんだろう。
人は見た目に寄らないって奴だ。
実際、見た目は大事だよな。
見るからに人を威圧するような人は、むしろ幹部みたいな、偉い立場にはむかな、
と、思ったそのとき。
部屋の扉が開いた。
そこに現れたのは…。
「んん~。ルルシ~」
「…くっつくな。離れろ馬鹿」
…見た目は大事だよな…って、思った傍から。
…とんでもない見た目の人間が現れた。
俺はジュリスと共に、地上に出た。
件の、『青薔薇連合会』との取引の為である。
「…」
「…そんなに緊張するなよ。取って食われたりはしないよ。…多分」
多分って何。
そこは自信を持って言ってくれ。
これから生粋のマフィアと対面するとなれば、誰でも緊張するというものだ。
しかも。
「これから会うのは、『青薔薇連合会』の幹部だ」
…幹部?
「それは…偉い立場の人?」
「偉いぞ。『青薔薇連合会』では、首領に次ぐ権限を持ってる立場だ」
物凄く偉いじゃないか。
そんな人と会うなんて。ジュリス、お前は何者だ。
そして何故、俺はその場にいるのか。
「下手なことを言ったりしたりしたら、即刻撃ち殺される…なんてことにはならないよな…?」
不安なんだが。
もし機嫌を損ねたら、どんな目に遭わされるか…。
「心配するな。余程の失言でなければ、笑って済ませてくれるよ」
「本当に…?」
「喋るのは俺がやるから、お前は見てろよ。大丈夫だ」
…まぁ、俺はあくまで付添人なのだから、喋る必要はないが…。
「それに、いざとなったら多分、お前は…」
「…?」
「…いや、何でもない。とにかく心配することは何もねぇよ」
…いざとなったら、何?
俺が何をすると?何も出来ないぞ、俺は。
それにしても『青薔薇連合会』のマフィア、か…。
末端の下っ端はともかく、非合法組織の本当に偉い人って、意外にそんな風には見えないんだよな。
写真を見せられても、「え、こんな人当たりの良さそうな人がマフィアの幹部?」って思ったりするものだ。
ということはきっと、これから会う人も。
え、こんな優しそうな人がマフィアの幹部?って思うような人なんだろう。
人は見た目に寄らないって奴だ。
実際、見た目は大事だよな。
見るからに人を威圧するような人は、むしろ幹部みたいな、偉い立場にはむかな、
と、思ったそのとき。
部屋の扉が開いた。
そこに現れたのは…。
「んん~。ルルシ~」
「…くっつくな。離れろ馬鹿」
…見た目は大事だよな…って、思った傍から。
…とんでもない見た目の人間が現れた。