神殺しのクロノスタシス1
驚いて顔を上げると、そこには困り顔の吐月君がいた。
…。
「吐月君…。…おはよう…」
「お、おはようって…。午後ですよ?今…」
「あ、うん…」
「…」
「…」
何て言ったら良いのか分からない様子の吐月君。
まさか私が呑気に午睡を楽しんでいるとは、思っていたかったのだろう。
「違うんだよ吐月君。私は決してサボっていた訳ではなくて…。ちょっとその…。午後の授業の…英気を養う為にね?」
「はい…」
「だからね?その…吐月君…」
「…はい」
「…皆には黙っててくれる?」
クッキーあげるから。
何ならチョコレートもあげるから。
午後に学院長室を訪ねたら、学院長が涎垂らしながら熟睡してた、なんて生徒の間で広まったら。
来年度の受験生が激減することは間違いない。
それはやだ。
「大丈夫です…。黙っておきますから…はい…」
「吐月君…ありがとう」
君優しいね。
「…ん?」
そのとき、私はようやく気がついた。
今、午後の授業の時間じゃん。
いや、本体の私は寝てたけど、これで分身の私はちゃんと授業してるよ?
従って、吐月君も現在、授業を受けていなければならないはずなのだが…。
何で、ここにいるんだろう?
「吐月君…授業は?」
吐月君のことだから、サボりです、って訳でもないだろうし。
いや、お前も寝てたじゃんと言われたらそれまでだけど。
「あ、はい…。それなんですけど…。あの、羽久さん…グラスフィア先生は?」
「へ?」
「うちのクラス、これから時魔法の授業なんですけど…。いつまで待ってもグラスフィア先生が来ないので、呼びに行こうかと…」
「…」
いない?
羽久が?
きょろきょろと学院長室内を見渡す。
が、羽久の姿はない。
羽久に限って、授業があるの忘れてました、ってことはないはずなんだけど。
時魔法の授業は毎週この時間に行われるんだし…。今日だけ忘れました、とは考えられない。
シュニィちゃんに呼ばれて、聖魔騎士団の方に行った、とか?
考えられなくはないが…。
…。
「吐月君…。…おはよう…」
「お、おはようって…。午後ですよ?今…」
「あ、うん…」
「…」
「…」
何て言ったら良いのか分からない様子の吐月君。
まさか私が呑気に午睡を楽しんでいるとは、思っていたかったのだろう。
「違うんだよ吐月君。私は決してサボっていた訳ではなくて…。ちょっとその…。午後の授業の…英気を養う為にね?」
「はい…」
「だからね?その…吐月君…」
「…はい」
「…皆には黙っててくれる?」
クッキーあげるから。
何ならチョコレートもあげるから。
午後に学院長室を訪ねたら、学院長が涎垂らしながら熟睡してた、なんて生徒の間で広まったら。
来年度の受験生が激減することは間違いない。
それはやだ。
「大丈夫です…。黙っておきますから…はい…」
「吐月君…ありがとう」
君優しいね。
「…ん?」
そのとき、私はようやく気がついた。
今、午後の授業の時間じゃん。
いや、本体の私は寝てたけど、これで分身の私はちゃんと授業してるよ?
従って、吐月君も現在、授業を受けていなければならないはずなのだが…。
何で、ここにいるんだろう?
「吐月君…授業は?」
吐月君のことだから、サボりです、って訳でもないだろうし。
いや、お前も寝てたじゃんと言われたらそれまでだけど。
「あ、はい…。それなんですけど…。あの、羽久さん…グラスフィア先生は?」
「へ?」
「うちのクラス、これから時魔法の授業なんですけど…。いつまで待ってもグラスフィア先生が来ないので、呼びに行こうかと…」
「…」
いない?
羽久が?
きょろきょろと学院長室内を見渡す。
が、羽久の姿はない。
羽久に限って、授業があるの忘れてました、ってことはないはずなんだけど。
時魔法の授業は毎週この時間に行われるんだし…。今日だけ忘れました、とは考えられない。
シュニィちゃんに呼ばれて、聖魔騎士団の方に行った、とか?
考えられなくはないが…。