神殺しのクロノスタシス1
深夜。
「…」
私は、羽久が帰ってくるのを未だに待っていたが。
やはり、一向に戻ってこなかった。
…羽久が何も言わずに、私の前から消えるはずがない。
自分が突然いなくなったら、私がどんなに心配するか…想像出来ない羽久ではないのだから。
なら、誰かに連れ去られた?
それも有り得ない。
羽久を連れ去ることが出来る者がいるのなら、紹介して欲しいくらいだ。
羽久ほどの魔導師を、そう簡単に誘拐出来るものではない。
それが『禁忌の黒魔導書』の仕業だとしたら、考えられなくもないが…。
…それよりも、可能性が高いのは。
「…やっぱり、替わっちゃったのかな」
現状、これが最も有力な理由だろう。
すると。
「学院長!」
「あ、クュルナちゃん…」
深夜だというのに、クュルナちゃんは血相を変えて学院長室に飛び込んできた。
その顔を見て、クュルナちゃんも事情を知ったんだな、と思った。
「羽久さんがいなくなったって…本当なんですか!?」
…やっぱり、その件か。
「…まぁ落ち着いて、クュルナちゃん。深夜だから。まず座ってお茶でも飲もう」
「そ、そんな悠長な…」
「良いから、良いから。焦ったところで羽久は帰ってこないよ」
確かクュルナちゃんには、まだ説明してなかったもんね。
お茶飲みながら、ゆっくり話をしよう。
羽久の秘密について。
「…分かりました」
クュルナちゃんは渋々頷いた。
よしよし。宜しい。
では、お茶を淹れてくるとしよう。
深夜だし、甘さは控えめで。
「…」
私は、羽久が帰ってくるのを未だに待っていたが。
やはり、一向に戻ってこなかった。
…羽久が何も言わずに、私の前から消えるはずがない。
自分が突然いなくなったら、私がどんなに心配するか…想像出来ない羽久ではないのだから。
なら、誰かに連れ去られた?
それも有り得ない。
羽久を連れ去ることが出来る者がいるのなら、紹介して欲しいくらいだ。
羽久ほどの魔導師を、そう簡単に誘拐出来るものではない。
それが『禁忌の黒魔導書』の仕業だとしたら、考えられなくもないが…。
…それよりも、可能性が高いのは。
「…やっぱり、替わっちゃったのかな」
現状、これが最も有力な理由だろう。
すると。
「学院長!」
「あ、クュルナちゃん…」
深夜だというのに、クュルナちゃんは血相を変えて学院長室に飛び込んできた。
その顔を見て、クュルナちゃんも事情を知ったんだな、と思った。
「羽久さんがいなくなったって…本当なんですか!?」
…やっぱり、その件か。
「…まぁ落ち着いて、クュルナちゃん。深夜だから。まず座ってお茶でも飲もう」
「そ、そんな悠長な…」
「良いから、良いから。焦ったところで羽久は帰ってこないよ」
確かクュルナちゃんには、まだ説明してなかったもんね。
お茶飲みながら、ゆっくり話をしよう。
羽久の秘密について。
「…分かりました」
クュルナちゃんは渋々頷いた。
よしよし。宜しい。
では、お茶を淹れてくるとしよう。
深夜だし、甘さは控えめで。