神殺しのクロノスタシス1
「何より情報が足りないんだよな…」
…そうなのである。
エルク・シークス自身、散々探して見つからなかったのだから。
俺達が少し探したくらいで見つかるはずがないのは、当然なのだ。
「妹を探してるのに、その妹の名前すら分からないんだからな…」
「…あぁ…」
これは大問題である。
探している人物の、名前すら分かっていないのが現状。
こればかりは、エルクさんも分からないのだそうだ。
妹と別れたのは自分もまだ幼い頃で、妹の名前を覚えていないと。
ただ、いつも「リンちゃん」と呼んでいたことだけは覚えている、とのこと。
手掛かりはこれくらいだ。
「リンちゃん、なぁ…。じゃあ名前は、リン・シークスってことか…?」
「そんなに単純だったら良いけど…。あだ名の可能性もある。リンカとかリンナとか…」
「『リ』がつく名前だったら、大体あだ名がリンちゃんでもおかしくないだろう」
リーシャとかリオナとか…。
ましてやエルクさんの記憶は、ごく幼い頃のものだ。
彼は「リンちゃん」と呼んでいた、と記憶しているが…それは単に記憶違いで。
実は「リンちゃん」じゃなくて、「アンちゃん」だったかもしれないし、「ミーちゃん」だったかもしれない。
皆には黙っているが、俺は妹の存在そのものが、エルクさんの妄想に過ぎない、という可能性も考慮している。
幼い頃の記憶しかないのなら、充分有り得ることだ。
イマジナリーフレンドの、妹版だ。
さしづめ、イマジナリーシスターと言ったところか。
俺がそのように考えるのも、無理はない。
だって、あまりにも彼の妹に関する情報がなさ過ぎる。
役所に行って、少しでも彼女の痕跡を探そうとしても、収穫はまるでなし。
本当にそんな人物が実在したのか?と思うほど。
これ以上調べて、何も見つからなかったら…本当にイマジナリーフレンドである可能性も考慮しないといけないな。
そして。
役所で調べられるだけ調べ尽くした俺達は。
…そうなのである。
エルク・シークス自身、散々探して見つからなかったのだから。
俺達が少し探したくらいで見つかるはずがないのは、当然なのだ。
「妹を探してるのに、その妹の名前すら分からないんだからな…」
「…あぁ…」
これは大問題である。
探している人物の、名前すら分かっていないのが現状。
こればかりは、エルクさんも分からないのだそうだ。
妹と別れたのは自分もまだ幼い頃で、妹の名前を覚えていないと。
ただ、いつも「リンちゃん」と呼んでいたことだけは覚えている、とのこと。
手掛かりはこれくらいだ。
「リンちゃん、なぁ…。じゃあ名前は、リン・シークスってことか…?」
「そんなに単純だったら良いけど…。あだ名の可能性もある。リンカとかリンナとか…」
「『リ』がつく名前だったら、大体あだ名がリンちゃんでもおかしくないだろう」
リーシャとかリオナとか…。
ましてやエルクさんの記憶は、ごく幼い頃のものだ。
彼は「リンちゃん」と呼んでいた、と記憶しているが…それは単に記憶違いで。
実は「リンちゃん」じゃなくて、「アンちゃん」だったかもしれないし、「ミーちゃん」だったかもしれない。
皆には黙っているが、俺は妹の存在そのものが、エルクさんの妄想に過ぎない、という可能性も考慮している。
幼い頃の記憶しかないのなら、充分有り得ることだ。
イマジナリーフレンドの、妹版だ。
さしづめ、イマジナリーシスターと言ったところか。
俺がそのように考えるのも、無理はない。
だって、あまりにも彼の妹に関する情報がなさ過ぎる。
役所に行って、少しでも彼女の痕跡を探そうとしても、収穫はまるでなし。
本当にそんな人物が実在したのか?と思うほど。
これ以上調べて、何も見つからなかったら…本当にイマジナリーフレンドである可能性も考慮しないといけないな。
そして。
役所で調べられるだけ調べ尽くした俺達は。