神殺しのクロノスタシス1
早速難航する捜査に、俺達は頭を抱えていた。
「うーん…」
聞込み調査なんて、実に探偵らしい、と喜び勇んで来たは良いものの。
捜査に進展なし。
「困ったな…。まさかここまで難航するとは…」
「住んでた場所が間違ってんじゃないのか?」
「でも、エルクを知ってる人も何人かはいた訳だし…」
本人が申告するこの住所に、かつて住んでいたことがあるのは事実なのだろう。
しかしそれがいつのことなのか、そのとき誰と一緒に暮らしていたのか。
それがさっぱり分からない。
「…」
ちらりと視界の端を見ると、月読がにこにことしながら、俺達を眺めていた。
右往左往する様が面白いのだろうか。悪趣味だ。
もしかしたら、彼女にはもう何かが分かっているのかもしれない。
「とにかく…。明日からも、もう少し聞き込みを進めてみよう。それから…エルクさん本人にも、詳しく話を聞いてみよう」
「それしかないか…」
「折角探偵らしい仕事を引き受けたのに…なかなか上手く行きませんね」
本当にな。
上手く行かない方が、それはそれで探偵っぽいのかもしれないけど…。
まぁ、実際俺は、彼の妹が生きていようと、どうしていようと…関係ないし、どうでも良いのだから。
「うーん…」
聞込み調査なんて、実に探偵らしい、と喜び勇んで来たは良いものの。
捜査に進展なし。
「困ったな…。まさかここまで難航するとは…」
「住んでた場所が間違ってんじゃないのか?」
「でも、エルクを知ってる人も何人かはいた訳だし…」
本人が申告するこの住所に、かつて住んでいたことがあるのは事実なのだろう。
しかしそれがいつのことなのか、そのとき誰と一緒に暮らしていたのか。
それがさっぱり分からない。
「…」
ちらりと視界の端を見ると、月読がにこにことしながら、俺達を眺めていた。
右往左往する様が面白いのだろうか。悪趣味だ。
もしかしたら、彼女にはもう何かが分かっているのかもしれない。
「とにかく…。明日からも、もう少し聞き込みを進めてみよう。それから…エルクさん本人にも、詳しく話を聞いてみよう」
「それしかないか…」
「折角探偵らしい仕事を引き受けたのに…なかなか上手く行きませんね」
本当にな。
上手く行かない方が、それはそれで探偵っぽいのかもしれないけど…。
まぁ、実際俺は、彼の妹が生きていようと、どうしていようと…関係ないし、どうでも良いのだから。