神殺しのクロノスタシス1
私は、セミ…と言うか二十音…の頭をよしよし、と撫でた。
本物のセミがいる訳じゃなくて、二十音がセミの鳴き真似をして、遊んでいるだけなのだ。
「二十音セミが来たね~」
「みーんみーん」
可愛い。
物凄く可愛い。
この子、定期的にこうして、私に甘えに来るのだが。
そのときに、こんな風に、動物の鳴き真似をして遊ぶことがある。
私が相手をしてあげるものだから、嬉しいのかもしれない。
とにかく可愛い。
今日はみんみん言ってセミの真似をしてるけど。
にゃーにゃー言って、二十音ネコ…ならぬ、はつネコちゃんになったり。
めーめー言って、二十音ヒツジちゃんになったり、その日によって様々である。
今日はセミの気分らしい。
「みーん。みーん」
「よしよし。二十音セミちゃんだね~」
二十音の頭を撫でてあげながら。
私は、よく考えもせずに余計なことを言ってしまった。
「まぁ、今は季節、夏じゃないんだけどね」
「み、」
二十音はセミの鳴き真似をやめ、じっと私の顔を見上げた。
その目は、今にも泣き出しそうに潤んでいて。
「ごっ…ごめんよ二十音!良いんだよセミの真似しても!最近暑いもんね!夏だね!セミ鳴いててもおかしくないよね!」
一生懸命二十音を慰めつつ、必死にフォローをしている…と。
「あの…学院長。お取り込みのところ済みません…」
「え?あ…」
顔を上げた先に、何とも言えない表情のシュニィちゃんがいた。
…。
「…シュニィちゃん」
「…はい」
「…ちょっと、今の…見なかったことにしてもらって良い?」
「…無理ですね」
「…そっか」
無理だよね。ごめんね。
本物のセミがいる訳じゃなくて、二十音がセミの鳴き真似をして、遊んでいるだけなのだ。
「二十音セミが来たね~」
「みーんみーん」
可愛い。
物凄く可愛い。
この子、定期的にこうして、私に甘えに来るのだが。
そのときに、こんな風に、動物の鳴き真似をして遊ぶことがある。
私が相手をしてあげるものだから、嬉しいのかもしれない。
とにかく可愛い。
今日はみんみん言ってセミの真似をしてるけど。
にゃーにゃー言って、二十音ネコ…ならぬ、はつネコちゃんになったり。
めーめー言って、二十音ヒツジちゃんになったり、その日によって様々である。
今日はセミの気分らしい。
「みーん。みーん」
「よしよし。二十音セミちゃんだね~」
二十音の頭を撫でてあげながら。
私は、よく考えもせずに余計なことを言ってしまった。
「まぁ、今は季節、夏じゃないんだけどね」
「み、」
二十音はセミの鳴き真似をやめ、じっと私の顔を見上げた。
その目は、今にも泣き出しそうに潤んでいて。
「ごっ…ごめんよ二十音!良いんだよセミの真似しても!最近暑いもんね!夏だね!セミ鳴いててもおかしくないよね!」
一生懸命二十音を慰めつつ、必死にフォローをしている…と。
「あの…学院長。お取り込みのところ済みません…」
「え?あ…」
顔を上げた先に、何とも言えない表情のシュニィちゃんがいた。
…。
「…シュニィちゃん」
「…はい」
「…ちょっと、今の…見なかったことにしてもらって良い?」
「…無理ですね」
「…そっか」
無理だよね。ごめんね。