神殺しのクロノスタシス1
ルーデュニア聖王国の魔導師で、シルナ・エインリーを知らない者はいないだろう。
あの聖魔騎士団を創設し、更にイーニシュフェルト魔導学院を造った、伝説の魔導師。
それが、シルナ・エインリーだった。
どんな人物なのだろうと、私はいつも想像していた。
きっと彼は、私より優れた教育者に違いないと。
この夏の合宿で、教官として彼に出会うことを知ったとき、私は心から期待した。
叶うことなら、シルナ・エインリーに教えを乞いたいとも思った。
でも、実際に会ってみると、彼はただの甘い男でしかなかった。
一緒にいる羽久・グラスフィアの方が、まだ尊敬出来るくらいだ。
あんな甘い人間が、どうして伝説の魔導師として祭り上げられているのか、まるで理解出来ない。
あれでは、国を守る魔導師を育てることなど出来ない。
あの男が育てているのは、自分の為に魔法を使う魔導師だ。
他人の為に、国やフユリ様の為に魔法を使う魔導師ではない。
己の為に魔法を使う魔導師に、価値などない。
何故なら彼らは、自分の命が一番大切だからだ。
魔導師たる者が、自分の命を優先するなど、有り得ない。
魔法は、いつだって自分以外の誰かを守る為のものでなくてはならないのだ。
シルナ・エインリーほどの魔導師が、何故それに気づかないのか。
挙げ句彼は、私の教育方針に異を唱えてきたのだ。
体罰は、暴力は間違っている、と。
あの聖魔騎士団を創設し、更にイーニシュフェルト魔導学院を造った、伝説の魔導師。
それが、シルナ・エインリーだった。
どんな人物なのだろうと、私はいつも想像していた。
きっと彼は、私より優れた教育者に違いないと。
この夏の合宿で、教官として彼に出会うことを知ったとき、私は心から期待した。
叶うことなら、シルナ・エインリーに教えを乞いたいとも思った。
でも、実際に会ってみると、彼はただの甘い男でしかなかった。
一緒にいる羽久・グラスフィアの方が、まだ尊敬出来るくらいだ。
あんな甘い人間が、どうして伝説の魔導師として祭り上げられているのか、まるで理解出来ない。
あれでは、国を守る魔導師を育てることなど出来ない。
あの男が育てているのは、自分の為に魔法を使う魔導師だ。
他人の為に、国やフユリ様の為に魔法を使う魔導師ではない。
己の為に魔法を使う魔導師に、価値などない。
何故なら彼らは、自分の命が一番大切だからだ。
魔導師たる者が、自分の命を優先するなど、有り得ない。
魔法は、いつだって自分以外の誰かを守る為のものでなくてはならないのだ。
シルナ・エインリーほどの魔導師が、何故それに気づかないのか。
挙げ句彼は、私の教育方針に異を唱えてきたのだ。
体罰は、暴力は間違っている、と。