神殺しのクロノスタシス1
「…それは、イレースちゃんの意思?それともそこの禁書…」
「彼はヴォイドです」
「ヴォイドの意思?」
「私の意思であり、ヴォイドの意思でもあります」
そう。だろうね。
禁書はもとより、私が邪魔なんだろうから。
お互い様なんだけど。
「分かってるの?イレースちゃん。そこの禁書の目的は、世界に禍なる者を復活させて世界を混沌に陥らせることなんだ。それに荷担して良いの?」
「私に言わせれば、今の世界は既に混沌そのものです」
イレースちゃんは、きっぱりと言った。
「ならば一度リセットして、世界を新たに作り替えた方が良い。世界を変えるんです」
世界を…。
変える…か。
考えたことがない訳じゃない。私だって。
「…何の為に?」
「決まっています。弱者が理不尽に傷つくことのない…平等な世界を作る為です」
それが…イレースちゃんの理由。
彼女の信念。
正しくあること、強くあることに彼女が執拗なまでにこだわるのは、それが理由か。
分からないとは言わない。
むしろ、それが叶うのなら、理想的な世界になるだろうと思う。
…でも。
「…イレースちゃん。それは夢物語だよ」
そんな理想的な世界なんて、何処にもない。
多分、何度世界をやり直しても。
「彼はヴォイドです」
「ヴォイドの意思?」
「私の意思であり、ヴォイドの意思でもあります」
そう。だろうね。
禁書はもとより、私が邪魔なんだろうから。
お互い様なんだけど。
「分かってるの?イレースちゃん。そこの禁書の目的は、世界に禍なる者を復活させて世界を混沌に陥らせることなんだ。それに荷担して良いの?」
「私に言わせれば、今の世界は既に混沌そのものです」
イレースちゃんは、きっぱりと言った。
「ならば一度リセットして、世界を新たに作り替えた方が良い。世界を変えるんです」
世界を…。
変える…か。
考えたことがない訳じゃない。私だって。
「…何の為に?」
「決まっています。弱者が理不尽に傷つくことのない…平等な世界を作る為です」
それが…イレースちゃんの理由。
彼女の信念。
正しくあること、強くあることに彼女が執拗なまでにこだわるのは、それが理由か。
分からないとは言わない。
むしろ、それが叶うのなら、理想的な世界になるだろうと思う。
…でも。
「…イレースちゃん。それは夢物語だよ」
そんな理想的な世界なんて、何処にもない。
多分、何度世界をやり直しても。