神殺しのクロノスタシス1
さっき先生が、「これは生まれつきの障害だ」と言わなかったか?
何で、そんな差別用語でからかわれなければならない?
すると。
「ちょっと、やめなさいよ」
クラスメイトの女の子が、からかいの声をあげる男子生徒を諌めた。
なんて良い子だと思ったけど、その次の言葉に、私は愕然とした。
「そんなこと言ったら、性同一性障害の人が可哀想でしょ」
…可哀想。
そうか。
私は、普通の人の目から見たら、可哀想な人なのか。
そりゃあそうだよな。
普通は、身体と心は一致しているはずなのに。
それが別々なのだから、確かに可哀想だ。
私は、可哀想な人間なのだ。
その日、私は酷く落ち込んで帰った。
どんな差別用語より、「可哀想」と言われたことがショックだった。
あのときのショックは、未だに忘れられない。
…誰にも話すことは出来ない。そう思った。
ずっと隠しておかなければならないと。
そして私は、女であることを隠したまま、ルティス帝国立、第三帝国騎士官学校に進学した。
何で、そんな差別用語でからかわれなければならない?
すると。
「ちょっと、やめなさいよ」
クラスメイトの女の子が、からかいの声をあげる男子生徒を諌めた。
なんて良い子だと思ったけど、その次の言葉に、私は愕然とした。
「そんなこと言ったら、性同一性障害の人が可哀想でしょ」
…可哀想。
そうか。
私は、普通の人の目から見たら、可哀想な人なのか。
そりゃあそうだよな。
普通は、身体と心は一致しているはずなのに。
それが別々なのだから、確かに可哀想だ。
私は、可哀想な人間なのだ。
その日、私は酷く落ち込んで帰った。
どんな差別用語より、「可哀想」と言われたことがショックだった。
あのときのショックは、未だに忘れられない。
…誰にも話すことは出来ない。そう思った。
ずっと隠しておかなければならないと。
そして私は、女であることを隠したまま、ルティス帝国立、第三帝国騎士官学校に進学した。