神殺しのクロノスタシス1
side羽久
──────…俺は、エヴェリカを連れて帰宅した。
シルナに会わせる為である。
「ただいま、シルナー。エヴェリカ連れて…」
きたよ、と言おうとしたら。
「…ふぇ?」
シルナは、スルメイカをがじがじ齧りながら、グレープジュースを飲んでいた。
…。
…。
…この際、スルメイカは良い。
でもグレープジュース。お前は駄目だ。
「…そこはせめて酒を飲めよ!」
何ジュース飲みながらスルメイカ食ってんだお前は!
どういう組み合わせだよ!
「え、だってお酒飲むと酔っぱらっちゃうから…。え!?お客さん来るなんて聞いてないよ!」
見てみろ、このエヴェリカを。
絶句してるぞ。
当たり前だ。初めて訪ねた家で、おっさんがスルメイカ食べながらジュース飲んでたら、そりゃびびるに決まってる。
ドン引き物だろ。
速攻帰られなかっただけ感謝しろ。
「ちょ、待ってスルメイカ…あっ、スルメイカ…食べる?」
人に勧めるな。
「いえ…。あの、結構です…」
困り顔のエヴェリカ。当たり前だ。
おっさんの食べかけのスルメイカを、誰が望んで食べるか。
金払われても嫌だよ。
「良いから、さっさと片付けろ!」
「わ、分かった分かった。すぐ片付けるから!」
慌ただしくスルメイカを袋に戻し、シンクにグレープジュースのコップを片付けに行った。
あいつ、俺がいなかったら平気であんなことしてんのな。
心底軽蔑したよ。
「…えっと。会わせたい人って…まさかあの人?」
心配そうな顔のエヴェリカ。
違うよ、って言って欲しいんだよな。分かる。
俺も言いたい。
でも言えないんだ。
「ごめん、エヴェリカ…。あいつなんだ」
「あっ…」
ごめんやっぱり帰ります、と言われなかったから、良かった。
エヴェリカの心の広さに感服である。
シルナに会わせる為である。
「ただいま、シルナー。エヴェリカ連れて…」
きたよ、と言おうとしたら。
「…ふぇ?」
シルナは、スルメイカをがじがじ齧りながら、グレープジュースを飲んでいた。
…。
…。
…この際、スルメイカは良い。
でもグレープジュース。お前は駄目だ。
「…そこはせめて酒を飲めよ!」
何ジュース飲みながらスルメイカ食ってんだお前は!
どういう組み合わせだよ!
「え、だってお酒飲むと酔っぱらっちゃうから…。え!?お客さん来るなんて聞いてないよ!」
見てみろ、このエヴェリカを。
絶句してるぞ。
当たり前だ。初めて訪ねた家で、おっさんがスルメイカ食べながらジュース飲んでたら、そりゃびびるに決まってる。
ドン引き物だろ。
速攻帰られなかっただけ感謝しろ。
「ちょ、待ってスルメイカ…あっ、スルメイカ…食べる?」
人に勧めるな。
「いえ…。あの、結構です…」
困り顔のエヴェリカ。当たり前だ。
おっさんの食べかけのスルメイカを、誰が望んで食べるか。
金払われても嫌だよ。
「良いから、さっさと片付けろ!」
「わ、分かった分かった。すぐ片付けるから!」
慌ただしくスルメイカを袋に戻し、シンクにグレープジュースのコップを片付けに行った。
あいつ、俺がいなかったら平気であんなことしてんのな。
心底軽蔑したよ。
「…えっと。会わせたい人って…まさかあの人?」
心配そうな顔のエヴェリカ。
違うよ、って言って欲しいんだよな。分かる。
俺も言いたい。
でも言えないんだ。
「ごめん、エヴェリカ…。あいつなんだ」
「あっ…」
ごめんやっぱり帰ります、と言われなかったから、良かった。
エヴェリカの心の広さに感服である。