神殺しのクロノスタシス1
私は二十音の中に邪神を封じる為に、光と対を為す闇の『聖宝具』を、二十音の身体に埋め込んだ。
これで、邪神の魔力を抑えることが出来るだろう。
『聖宝具』は、イーニシュフェルトの里に受け継がれる、伝説の杖である。
いざというときの為に、ずっと持ち歩いてきた。
この杖があれば、邪神を殺すことこそ出来ないものの、強力な切り札にはなり得る。
邪神の邪悪な魔力を抑え、二十音の中に封じることが出来る。
勿論、二十音の中に邪神が眠っていることに変わりはない。
この日から、私のやるべきことは変わった。
神殺しの魔法の研究自体は、これからも続けなければならない。
ただし、それは邪神を殺す為ではない。
いつか復活して、二十音の命を奪おうとするであろう、聖なる神を殺す為の魔法だ。
私はもう、邪神を殺さない。
二十音の中に邪神がいる限り、私は二十音を殺すことは出来ない。
ならば、二十音と私の敵は、聖なる神。
その方法は簡単だ。
かつて禍なる神を封印した、イーニシュフェルトの禁呪。
あれと同じことをすれば良い。
だから私は、イーニシュフェルト魔導学院に戦力を集めた。
いざとなったら、彼らの魔力を使って、聖なる神を封じ込める。
彼らを利用する。
全ては、二十音を守る為。
私が二十音の傍にいる為。
二十音が私の傍にいる為。
その為なら私は、何でもする。
例えそれが、許されざる裏切りなのだとしても。
これで、邪神の魔力を抑えることが出来るだろう。
『聖宝具』は、イーニシュフェルトの里に受け継がれる、伝説の杖である。
いざというときの為に、ずっと持ち歩いてきた。
この杖があれば、邪神を殺すことこそ出来ないものの、強力な切り札にはなり得る。
邪神の邪悪な魔力を抑え、二十音の中に封じることが出来る。
勿論、二十音の中に邪神が眠っていることに変わりはない。
この日から、私のやるべきことは変わった。
神殺しの魔法の研究自体は、これからも続けなければならない。
ただし、それは邪神を殺す為ではない。
いつか復活して、二十音の命を奪おうとするであろう、聖なる神を殺す為の魔法だ。
私はもう、邪神を殺さない。
二十音の中に邪神がいる限り、私は二十音を殺すことは出来ない。
ならば、二十音と私の敵は、聖なる神。
その方法は簡単だ。
かつて禍なる神を封印した、イーニシュフェルトの禁呪。
あれと同じことをすれば良い。
だから私は、イーニシュフェルト魔導学院に戦力を集めた。
いざとなったら、彼らの魔力を使って、聖なる神を封じ込める。
彼らを利用する。
全ては、二十音を守る為。
私が二十音の傍にいる為。
二十音が私の傍にいる為。
その為なら私は、何でもする。
例えそれが、許されざる裏切りなのだとしても。