最強ヴァンパイアに囚われて溺愛、溶かされる
恋慕のヴァンパイアの血が濃いのはお母さんだろう。
牙はついてなかったけれど…
「きっとお母さんは"恋慕のヴァンパイア"なんじゃない…?」
だから、本家から毛嫌いされていた。名家である桜花家のお父さんを噛んで、自分に好意を向けさせた。と思われている。
実際、噛んだかは謎だけれど。
なぜ牙がないのか分からないけど…私にも牙がないのなら恋慕はそういう種なのか。
「そう。じゃあ確認も済んだことだし…」
紅い目が爛々と光る。真実を知ったところで、獲物であることに変わりはない。
自分の手をぎゅっと握りしめる。