最強ヴァンパイアに囚われて溺愛、溶かされる




あれからというもの。



「取れない…」



「アームの力が弱すぎる」



目の前の鳥のぬいぐるみを取るために奮闘していた。

連れてこられたのは、まさかのゲームセンターだった。




「ああ…くっそ……」



「柊くん!?」



くそって言った…あの優雅に紅茶飲んでた彼がくそって言った…


ぼだっとまたぬいぐるみがガラスの中で落ちる。

なんで全然掴めないの…




「次!私やる!」



「んーいいよ。」



ちょっと拗ねた様子の彼を無理やりどかして、百円投入する。こいつを取るために、私達は何枚入れただろうか。




「ああ……無理だ。」



「うん。無理。これ絶対取れないようになってる…
けどラスト一回。」



「柊くん、落ち着いて。」
< 38 / 54 >

この作品をシェア

pagetop