最強ヴァンパイアに囚われて溺愛、溶かされる
あれからというもの。
「取れない…」
「アームの力が弱すぎる」
目の前の鳥のぬいぐるみを取るために奮闘していた。
連れてこられたのは、まさかのゲームセンターだった。
「ああ…くっそ……」
「柊くん!?」
くそって言った…あの優雅に紅茶飲んでた彼がくそって言った…
ぼだっとまたぬいぐるみがガラスの中で落ちる。
なんで全然掴めないの…
「次!私やる!」
「んーいいよ。」
ちょっと拗ねた様子の彼を無理やりどかして、百円投入する。こいつを取るために、私達は何枚入れただろうか。
「ああ……無理だ。」
「うん。無理。これ絶対取れないようになってる…
けどラスト一回。」
「柊くん、落ち着いて。」