最強ヴァンパイア達の溺愛が重すぎる





「ちょっと!いい加減に離してくださいよ!」



「いいじゃん、お姉さん。少しだけ。」



びくり、と大きな女の人の怒声に肩を震わせる。

 
喧嘩かな?
……何あの現場。

声がした方覗き込むように見れば、いかにも金髪のチャラい男が綺麗な髪をした女の子に声をかけている。


「うわ…ナンパだ……初めて見た…」


正直に言えばドン引きだった。

今時あんなあからさまなナンパするの?


「あれ…」




こちらに歩いてくる女の子の方を見れば、私と同じ制服を来ている。

同じ学校の人なんだ。

これは…助けなきゃやばいのかな…

女の子には悪いけれど、私が出たところで多分役に立たない。


どんどん近づいてくる二人に通り過ぎてくれ…と願った。

…けれど。

その女の子はバス停で立ち止まった。


まさか…同じバス!?


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