【不定期更新】甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
すると、時哉さんはしばらくポカンとした顔をした後に、「ははっ!」と吹き出すように笑った。



「それは、俺にとってはある意味褒め言葉じゃない?」



時哉さんの言葉に私は自分の言った言葉を振り返り、さらに顔に熱が集まっていくのが分かった。



「時哉さんの意地悪……!」



時哉さんは飄々(ひょうひょう)としていて意地悪なくせに、私がそう言うと少しだけ不安そうな顔をするのだ。

「ごめん、意地悪を言い過ぎたかな? もう俺には会いたくない?」

そういう所がどこか掴み所がないくせに、断りにくくて、私は反応に困ってしまう。

時哉さんは私の反応を見て、少しだけ悲しそうに微笑んだ。

「今日はこれでお開きにしようか……それでも、やっぱり俺は君とこれで会えなくなるのは嫌だから、また連絡が欲しい」

時哉さんのそういう所が掴み所がなくて……ずるい。
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