【不定期更新】甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
「それで何かあったんですか? 時哉さんから着信が入っていましたけど……」

「ああ、聞きたいことがあってね。奏葉はそろそろ出張は終わり?」

「丁度、今日で終わりました」

「そっか。じゃあ、そろそろ帰る?」

時哉さんの質問の意図が分からないまま、私は答えていく。

「明日の夜の新幹線で帰る予定です。どうしてそんなことを聞くんですか……?」

「実は俺も出張でこっちに来ていたんだ。だから、もし良かったら一緒の新幹線で帰らない?」

「え!?」

「駄目?」

「駄目というか……驚いて……時哉さんも出張終わったんですか?」

「明日の昼で終わりの予定。それに、まだ全然奏葉に俺のことを知ってもらってないから、ちゃんと新幹線で話そうと思って。出張が終わる前にもっと仲良くなっておかないと、いつもの仕事に戻った後に急に連絡がつかなくなったら悲しいし」

「流石に私もそんなことをするつもりはありませんけど」

「それに新幹線だったら、奏葉とゆっくり話せそうだし。また帰ったら、仕事で忙しい時もあるだろうし」

時哉さんの言葉に嬉しさよりも、心配が勝ってしまう。
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