【不定期更新】甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
ちらっと横に視線を向けると、時哉さんも何故かこちらを見ていた。

パッと視線を逸らしてしまった私は、少し感じが悪かったかなと不安になって、ついまたそーっと時哉さんに視線を向けてしまった。

「っ!」

時哉さんともう一度目が合って、時哉さんが「奏葉は一つ一つの行動が可愛すぎるよね」と微笑む。


「じゃあ、行こうか」


「待って下さい! まだ行くって決まったわけじゃ!」

「見るだけでいいから」

時哉さんの「見るだけでいいから」の言葉の意味が分からない。

見せたいものがあると言っていたことに関係あるのだろうか。

しかし、改札を出て……駅を出てしまえば、もう結局私は時哉さんについて行ってしまっていて。

着いた時哉さんのマンションは……それはもう私の家とは違い過ぎた。
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